ドイツ生活 徒然記

ドイツでの生活も6年目がスタート。日々体験したことや感じたことを書いていきます。

パリ最古のカフェ!?Le Procopeでのディナー

こんにちは〜!6月頭に今期一年間の評価をする、社長と上司との三者面談を終えました。もうすぐ入社して2年、ボーナスいくらもらえるか楽しみです♪

さて、今日は先月パリで滞在した際に出かけたレストランがとても素敵だったので、備忘録として書いておきたいと思います。

<目次>

Le Procope

Le Procope 外観

住所:13 Rue de l'Ancienne Comédie, 75006 Paris

 

お店のホームページは日本語表示もあります。

Le Procope / ブラッセリー / Paris

 

 

パリ滞在の2週間前くらいにグーグルで予約をしました。19時過ぎに入店したときにはまだ人はまばらでしたが、退店した22時半頃の様子がこちら。

 

Le Procope店内の様子

日曜日に行きましたが、とても混んでいたので予約をおすすめします!

Le Procopeの店内の様子

受付の後ろには来店した有名人たちの写真がありました

入店したら受付に名前と予約時間を伝えて案内してもらいます。

1階の受付と客席の様子

私たちの席は2階だったのでテーブルに着くまでこのクラシカルな建物と内装を歩きながら楽しむことができました。

落ち着いた色調の内装

このレストランは創業当時はカフェでした。パリで最も古いカフェの1つだと言われています。

創業1686年

この歴史あるお店には百科全書を編纂したディドロや同じく哲学者のルソー、そして時代は変わりますが、詩人のヴェルレーヌなどが訪れていたのだとか。

店内がもはや博物館

二階の廊下

廊下の奥のトイレにはこんな可愛らしいランプが釣り下がっていました。

気球のようなランプ

トリコロールがアクセントになって素敵なインテリア。

 

さて、結構厳かな雰囲気もある店内ですが、お客さんの服装はこんな感じ↓

二階席の様子

男性はポロシャツやワイシャツが大半と思いきや、Tシャツでラフな格好の人も結構いました。女性はワンピースの人が多かったと思います。夜が更けてくるとキラキラとドレスアップした人もちらほらいましたよ!

 

窓の外は隣室とつながった細長いテラスになっていて、外に出ることができます。

ヨーロッパらしさ満点のテラス

Le Procopeのメニュー

店内を堪能したところで、メニューを見てみましょう!

食事メニュー

私たちは前菜としてフレッシュクラブとアボカドシュリンプ、創業当時から続くメニューからテットドゥボーとフィレ肉のフォアグラ載せをそれぞれメインに選びました。

ワインメニュー

飲み物は前菜に合わせてロゼのシャンパン、ステーキに合わせて赤ワインをグラスで選択。私はお酒そんなに強くないので1杯ずつでちょうどよい量でした。

ペリエはアジア系に人気?

さらに炭酸水を頼んだのですが、ペリエサンペレグリノの2種類選択肢があったので、ペリエを頼みました(値段は両方とも7€)。ところが、ウェイターさんがサンペレグリノの瓶を持ってきて開けようとするので、開栓する直前に「ペリエペリエ!」と必死で止めるはめに。しばらくしてどうやら隣の中国人らしき家族にも同じことが起きたらしく、「ペリエペリエ」とやっているではないですか。注文を取ってくれたウェイターさんがサンペレグリノ推しなのか、ペリエを注文してもサンペレグリノが運ばれてくる可能性が高いので気を付けてください~。ま、どっちでもいいんですけどね(笑)

 

Le Procopeのお料理とデザート

前菜

アボカドシュリンプ カクテルソース 13.5€

ピンクグレープフルーツがアクセントになって可愛らしい一品。お味は皆さんご存じアボカドシュリンプで普通の美味しさ(笑)

 

フレッシュクラブ 16.5€

こちらはカニです。癖になる味わい。

 

 

前菜の前に先ほどのウェイターさんがワインを持ってきてくれたのですが、メインと楽しもうと思っていた赤ワインをドスドスと(足音がすごくてコミカル)やってきて注いでくれようとしたので、「ロゼを先にください」とまた必死で止めました(汗)どうやら注文を取ってくれた人が本当に適当に指示を出しているようで、運んできてくれた人は「僕は本当に把握していないんです。もう一度教えてください」と申し訳なさそうで、もう一度、前菜とロゼ、メインと赤ワインをいただきたいです、と伝えて持ってきてもらいました。

メイン

これがその赤ワイン(12€)

前菜のお皿が下げられて、赤ワインが登場。グラスで頼めるものはメニューを見る限り少なかったのですが、メニューを取ってくれた(適当な方の)ウェイターさんにステーキに合うものを注文時選んでもらいました。

フィレステーキのフォアグラ載せ(38.5€)

これはちょっと想像を超える美味しさでした!濃厚な赤ワインとこれまた濃厚なフォアグラ&お肉が非常にマッチして本当に美味しかったです。

 

フィレ肉の柔らかいこと

写真では伝わりづらいかもしれませんが、お肉がとても柔らかくて幸せでした。

 

そしてこちらがテットドゥボーです。子牛の頭の煮込みなんですが、いわゆる脳みそのしわみたいなものは全く見えません。ゼラチン質でとろける美味しさはみなさんにもぜひ一度味わっていただきたい。

テットドゥボー(28.5€)

テットドゥボーが入っていた鍋には”1830”という年号の刻印

メインが来る前に、ウェイターさんが「お料理もうすぐでお持ちいたします」と声を掛けてくれてちょっとビビりました。他のテーブルでも連絡していたので、そういうサービスなのかもしれません。

いよいよ料理が到着!ということでウェイターさん(足音ドスドス君)はステーキを私の前に置き、テットドゥボー用のあたためられたお皿を夫の前に配置。一度で運べないので、最後にテットドゥボーのお鍋をテーブルまで持ってくると、なぜか置いてあったサングラスをどかしてまで私の前に置いて去って行くウェイターさん(ドスドス!)。その後メニュー取りの適当な方のウェイターさんがいたので、声を掛けると、彼は鍋敷きを持ってきてその上に鍋を移動させ、お皿に取り分けてくれました。ドスドス君はとても一生懸命頑張ってお仕事をしていて好感度高いのですが、この行動はまじで謎でした(笑)

デザート

さんざん食べましたが、もう一度メニューを持ってきてもらいます。やっぱりデザートは欠かせません~><

ストロベリーメルバ (12€)とプロフィットロール(13€)

プロフィットロールはその場で濃厚なチョコレートをウェイターさんがかけてくれます。チョコレートの温かさとアイスの冷たさを感じられる魅惑的なデザート。

もうひとつはストロベリーメルバ。ヨーロッパのパフェは大抵巨大なのですが、ここのも相当なボリューム。生クリームとイチゴがふんだんに使われていて贅沢な一品でした。

そしてアメリカーノに付いてきたお菓子がモンブランで有名なパティスリー、アンジェリーナのもので地味にテンション上がりました!

 

予算について

今回夫はお水しか飲まなかったものの、2人でお腹がはちきれんばかりに食べました。パリではチップは払いたかったら払うくらいでいいかなという認識でいる私たち。ただ、このお店ではドスドス君が頑張ってお仕事してくれた(写真も撮ってくれた)ので9ユーロプラスして合計165ユーロ(1ユーロ145円とすると23925円)をお支払いしました。

一方で、紙のメニューにはリーズナブルなコースメニューも載っていました。(ホームページのメニューには掲載がなく、もしかするともう提供されていないかもしれませんのでご注意ください。)

メニューを拡大しています

終わりに

歴史あふれる老舗のブラッセリーでの食事は美味しいのはもちろん、店内が美しく装飾され、古くてもシックな内装にときめきました。そして1686年から受け継がれているメニューを2023年の今も提供しているところに浪漫を感じます。パリに行くときはまた行きたい、と思うお店でした!

パリでのお店選びに迷ったときの参考になれば幸いです。それではまた!

 

ギャラリーラファイエット 屋上テラスレストラン Créatures へ行ってきました

こんにちは〜!今日も青い空がきれいなドレスデンです。天気がいいと気持ちが昂揚するというのを身を持って体験したのはドイツに来てからでした。

今回は先月のパリ滞在中に訪れたレストランについて紹介したいと思います。

<目次>

ギャラリーラファイエットの屋上テラス

シャルル・ド・ゴール空港からオルリーバスでオペラ駅に到着したとき、上を見上げたらパリのデパート、ギャラリー ラファイエットの屋上にたくさん人がいるのを見かけた私たち。興味をそそられて今回屋上へ行ってきました!

 

ギャラリーラファイエット の場所

ギャラリーラファイエットシャンゼリゼ通りにもありますが、私たちが訪れたのはオペラ座のご近所の方です。

地上階は化粧品がずらり

 

住所:40, Boulevard Haussmann, 75009 PARIS

ホームページはこちら↓

https://haussmann.galerieslafayette.com/en/the-terrace-at-galeries-lafayette/

 

エレベーターで最上階へ

かわいいエレベーター

エレベーターで6階まで行き、テラスへはそこから階段で上がる必要がありました。

 

吹き抜けには歴代のポスター

テラスへはなんと無料で入場可能です。この日は全仏オープンパブリックビューイングが行われており、設置されたたくさんの椅子に人々が座ってくつろぎながら観戦を楽しんでいました。このイベントは2023年6月11日までのようです。

テラスからはエッフェル塔が見えます!

屋上のレストラン Créatures

お昼どきだったので、屋上にあったレストランに入ってみました。メニューを見ると、どうやらお野菜中心の料理が提供されているようでした。

ホームページはこちら↓

Créatures Paris - Restaurant végétarien sur le toit des Galeries Lafayette

ちなみに、お店のホームページにはOpening in Spring 2023とあり、ギャラリーラファイエットのレストランページにも5シーズン目であると記載されていたので、営業は期間限定のようです。

créatures

10分くらい並んで入店することができました。写真の屋根がある部分の席に案内されましたが、夫が高所恐怖症なので丁度よかったです!

サクレクール寺院

ちなみに一番端のテラス席からはモンマルトルのサクレクール寺院を眺めることができます。この眺めはこちらのレストランに入らないと見られません!

飲み物&お食事

100%ベジタリアンとお店のホームページにある通り、食事メニューにはお肉は使われていません。結構悩んで注文しましたが、結果全て美味しかったです。

ドリンク

オリジナルカクテルなどいろいろと豊富にメニューがあり、もちろんワインもありました。カクテルはほぼ全て16ユーロ(当時1ユーロ145円:2320円)でなかなかのお値段。そのとき喉が乾いていたのもあり、モヒートが飲みたい!という気分だった私。メニューには書いてありませんでしたが、定番カクテル作れます、という趣旨の一文を見て、モヒートを注文しました。

モヒート16€

一緒に行った夫はフランボワーズのモヒートを注文。

フランボワーズモヒート16€

グラスが思いの外小さくて、その分お酒の濃度が濃かった印象です。どちらも夏にぴったりの美味しいモヒートでした。

ベジタリアンディッシュ

カポナータ12€

このカポナータ、色んな味がしてとっても美味しかったです。ライスに見えるのはクスクスでした。

ホワイトアスパラガス16€

アスパラガスとさつまいも大好きなので、さつまいものメニューと最後まで迷いましたがこちらのアスパラガスの味噌ソースにしました。濃厚な味噌ソースが想像以上に美味しくてびっくり。

カポナータもアスパラガスも量は少なめなので、ランチにしてはちょっと足りないな…と思っていたら周りの人たちは大きなパンを一緒に頼んでいるようでした。味がしっかりしていたので、お酒と一緒に頼むおつまみ的なものだったのかも。いずれにせよ私たちはモヒートとベジディッシュに大満足でした。

 

まとめ

créatures

風が爽やかで暑くなる直前の5月末に行った私たちは非常に居心地が良かったです。おそらく夏季限定のお店だと思うので、パリに出かける際はぜひチェックしてみてください。

それではまた〜!

 

 

パリ6区のホテル Hotel d'Angleterre

こんにちは。今日は雲ひとつないお天気で庭でのんびりしています。非常に気持ちの良い季節がようやくドレスデンにも訪れました。さて、今日は前回に引き続き、先月のパリ滞在についてです。

<目次>

パリのホテル探し

みなさんはパリでホテルを探すとき、なにを一番重視しますか。私はbooking.comの口コミ及び評価とロケーション、バスタブがあるかどうか、そして金額を見るのですが5月末の滞在で中旬に予約したため、パリ市内のホテルはとんでもない金額でしか泊まれない状況となっていました。特に観光に便利な一桁代の区内においてはほとんどのホテルが1泊500ユーロ(1ユーロ=145円で72500円ですね)は下らないという目が飛び出るお値段。今回2泊しようということで、1泊あたりの予算をなるべく下げつつこの度の目的地のオルセー美術館に至近、そして評価が高いホテルを探しました。

 

オテル ダングラテール

Hotel d'Angleterre

住所: 44 Rue Jacob, 75006 Paris, Frankreich

オテルダングラテールは6区のホテルの中では1泊312ユーロ(1ユーロ145円とすると45240円)と比較的お値打ちで、評価も8.4(booking.comは10点満点)とまずまず。そしてなにより今回の最大の目的地、オルセー美術館に近く、徒歩でも15分くらいで行けるのが魅力的でした。

私はbooking.comで予約しましたが、ホームページは日本語表記もあります↓

Hotel d'Angleterre - 公式サイト - パリ中心のシックなホテル

 

オテルダングラテールの歴史

このホテルは歴史ある建物で、昔は英国大使館が置かれていたそうです。1783年にアメリカ独立のパリ条約が結ばれる際にアメリカ代表のベンジャミン・フランクリンが「英国領」に入ることを拒否し、それが現在のオテルダングラテールの名前の由来(Angleterre(仏):イングランド、イギリス)となっているんだとか。また、アーネスト・ヘミングウェイやチャールズ・リンドバーグといった歴史に残る著名人らが宿泊した趣あるホテルです。

 

オテルダングラテールの客室

私たちが今回泊まったコンフォートルームは2階の3号室のダブルルームでした。入り口の前に小さな階段が設けられている不思議な造りでした。扉を開けるとまた数段カーペット敷の階段があり、もう一つの扉を開けて中に入ります。前室にはソファとテレビ、扇風機とデスクが配置され、写真左手の奥には小さなトイレがありました。

ソファとデスクの置かれた小さな前室

ちなみに、部屋の鍵はとても重たく、外出の度にフロントに預けます。

トイレ

部屋の手前奥にあるトイレ。手洗い場が併設されていないので、浴室の手洗い場まで行く必要があります。

 

部屋の扉と窓

寝室から見た扉の様子です。部屋全体に緑を基調とした鮮やかな鳥と花をあしらった壁紙がぐるりと張られていてシックな雰囲気です。カーテンは金属のフックに掛けてまとめるように調えられていました。

寝室とクローゼット

ダブルベットには大きな掛け布団がかけてあり、どちらかが寒い思いをすることなく寝ることができました。クローゼットの中には毛布と予備のまくら、首がレールに固定されるタイプのハンガー(掛ける部分だけ取り外しするもの)、ミニ金庫が備わっています。続いて浴室を見てみましょう。

 

バスタブ

私たちの住むアパートにはバスタブがないため、滞在するホテルに浴槽があるかどうかは重要なポイントなんです。ここのホテルにはこのように比較的大きめなバスタブが設置されていました。

洗面は2つ

大きな鏡の前には洗面が2つ設置され、右手にある窓から陽光が差し込む気持ちの良いバスルームでした。お湯はそのままだと熱すぎるので、水を足して調節する必要がありました。

アメニティ類

浴室アメニティ

石鹸、綿棒、シャンプー、コンディショナー、ボディソープ、ボディローション、シャワーキャップ、コットンが置いてありました。ドライヤーの写真を撮り忘れましたが、写真右手壁に固定されているタイプのものが設置されていました。

歯ブラシ、歯磨き粉、スリッパは置いてありませんので、持参する必要があります。

 

オテルダングラテールの朝食

このホテルは朝食がセットになった値段で設定されていました。他のホテルと比べるとお値打ち感があります。

朝食会場

朝食はフロントの向かいにあるお部屋、そして中庭でいただくことができます。

まるで貴族の家

 

お花やデコレーションが美しい

 

パンとケーキ

フランスと言えばバゲットですが、クロワッサンも捨てがたい…。パン・オ・ショコラもクロワッサンもすごく大きくて1個でお腹いっぱいになりそう。

ゆで卵、チーズ、バター、ハム、果物、シリアル、フルーツポンチ、ヨーグルト

スタッフの方に頼めばスクランブルエッグなども作ってもらえるみたいです。私はゆで卵をいただきましたが、すごくいい茹で加減でとても美味しかったです!

 

温かいミルクがあるのが嬉しい。お部屋には給湯設備がないので、紙コップに飲み物を入れてお部屋に持ち帰ることもできますね。

手前のベルに見えるものは砂糖入れでした

好きな席に座ったら、早速取りに行きましょう。

 

1日目は大きなクロワッサンをいただきました。

 

2日目は菓子パンを欲張ってみました。

 

朝は少し冷えたので2日間とも室内でいただきましたが、素敵な中庭でも食事をとることができます。

 

オテルダングラテールの中庭

宿泊して感じたことまとめ

ポジティブ
  • 6区に位置し、オルセー美術館に近い
  • 最寄りのバス停が近い
  • ホテルスタッフの感じが良い
  • 歴史があり、趣のあるインテリア
  • バスタブがある
  • 朝食が美味しい
  • 他のホテルと比べてコスパがよい
  • 静か
ネガティブ
  • エレベーターがない
  • 部屋に入る前に段差が数段ある
  • 部屋に給湯ポットや飲用水が置いていない
  • トイレに手洗い場がない

いかがだったでしょうか。パリの古いホテルは部屋に給湯設備がないことが多いですが、内装がその分クラシックで素敵なお部屋であることが多い気がします。個人的にはこのホテルは快適に過ごせたので良かったと思います。

以上、パリのホテル選びの参考になれば幸いです。

 

飛行機乗り継ぎトラブル!ドレスデンーチューリッヒーパリ

すっかり久しぶりの更新です!今年ももうまるっと5ヶ月が終わったなんて信じられない…。今回は先月パリに出かけたときの飛行機乗り継ぎトラブルについて書いておこうと思います。フライトが遅れて乗り継ぎ便に乗れなくなってしまった…そんなときどうしたらよいか、1つの参考になれば幸いです!

 

<目次>

結婚5周年を記念してパリ旅行

2023年5月で(私の)渡独5周年、結婚5周年という区切りということもあり、5月末の連休を利用してパリへ旅行へ行くことに。5月26日(金)の18時55分、スイスエアラインが運行するフライトでチューリッヒ経由でパリに飛ぶ計画を立てました。シャルル・ド・ゴール空港には22時30分に到着予定だったので、その日は空港直結のシェラトンホテルを予約。翌日以降のホテル、美術館のチケット、2晩分のレストランもネットで予約して、めちゃくちゃ楽しみにしていました。

金曜日は月末だったので仕事が立て込んでいましたが、なんとか定時に終わらせて18時前にはドレスデン空港へ到着。

ドレスデンからパリへ

がしかし、空港に到着するとすぐさまスイスエアラインから遅延の連絡が。

 

チューリッヒからの便は21時15分発だったので、まだ間に合うなとあまり気に留めませんでした。

しかし、その後2回遅延連絡が届き、結局出発したのは21時30分頃となりました。

ゲートでの対応

乗り継ぎ便に乗れなくなるとわかった時点でゲートに向かうとなにやら係員と相談している乗客とその列が見えました。5組くらい待って、ようやく自分の番になったときにパリに行きたい話をすると、ミュンヘン行きに変更して、翌日パリ21時到着の便にリブッキングするオプションを提案されました。せっかく金曜日の夜に出発したのに土曜日の夜21時に目的地に着くなんてもったいないので、チューリッヒからパリへの便をキャンセルできないか聞いたところ、ドレスデンからチューリッヒの1便目に乗った時点で旅がすでに始まっているため、キャンセルする場合は往復便すべてがキャンセルになるとのこと。最悪チューリッヒからパリまでの片道チケットを再度手配することも視野にいれ、チューリッヒに到着後に乗り換えデスクに相談する、ということに決めました。

機内での案内

21時30分頃飛行機に搭乗し、到着が近づいてくると機内で乗り換えのアナウンスがありました。そして、リブッキングの案内掲示が小さなディスプレイに!

これを見た瞬間はこのあと過酷な耐久時間が待っているとはつゆ知らず、「やったー!」と安堵しました。

チューリッヒ空港乗り換えデスク

チューリッヒ空港に到着したのが22時30分頃。「Transfer Desk」の標識案内に導かれて到着した場所には人が溢れていました。

22時30分頃のチューリッヒ空港乗り換えデスク

エコノミー用のカウンターは2つしか開いていないにも関わらず、あとから遅延で到着した便の乗客もどんどんデスクめがけてやってきます。さすがに多すぎると判断したのか、追加の係員が補充されて、最終的には全カウンターと3つの簡易カウンターがオープン。夜中に遅延で待たされ、この長蛇の列に並ぶことになった私達のためにお水とサンドウィッチが配られました。

並んでいた乗客とのコミュニケーション

私たちの前に一人旅の若い女性が並んでいたのですが、彼女がトイレに行く際に荷物を見ておいてほしいと頼まれ、快諾しました。サンドウィッチとお水を自分たちの分を取りに行ったあと、彼女にもほしいか聞いて再び取りに行ったときには写真のようにサンドウィッチが無くなったところでした。その後補充を期待して待機していましたが、待てど暮らせど一向にこないので、あきらめて戻ると夫も一人旅の女性も食べずにずっと待っていて、心苦しくも2つしか取ってこられなかったサンドウィッチは私と夫で食べることに。せめてと思い、私のお気に入りのピュアラルグミを「日本のスイーツだよ」と言って渡すと素直に美味しいと言って食べてくれました。出身地を聞きそびれましたが、応対の柔らかさと日本のグミを全く抵抗なく口に運んだことからカナダの人かなーと勝手に思いました!

順番待ち終盤ー深夜12時半ー

列の前後の人たちとささやかなコミュニケーションを交わしながら立ちっぱなしで待つこと2時間。ようやくあと1列で自分たちの順番が巡ってこようとしていました。後ろを見るとあふれかえるような人混みが消えており、どうやらあとからできた簡易カウンターでだいぶ人をさばいたようです。係員がやってきてまだデスクのカウンターに並んでいる人たち一人ひとりに、「もう空港を閉めるからリブッキングの手続きは行われない。デスクカウンターではなく簡易カウンターでも対応は同じなので、後者の方に並んでくれないか」という趣旨の話をしていきました。デスクのカウンターでは搭乗券をスキャンしたり、パソコンでなにやら作業が行われているのですが、即席簡易カウンターは人が立っていてタブレット端末を持って対応するというまさに即席な感じだったため、私たちは「もう2時間待ったし…」と意地になってそのままデスクに並び続けました。

自分たちの順番がきた!

たまたまファーストクラスの方のデスクが空いたため、そちらに呼ばれて向かうと、女性の係員から「シングルルームがいい?それともダブル?」と聞かれて、面食らって「一緒で」と伝えると、彼女は自分を自分で抱きしめるような仕草をして「一緒ね、うんうん」と言い、それから私の搭乗券をスキャンすると「明日9時にパリに着く便に振替してあるわ」と二人分の振替搭乗券とフライト内容を渡してくれました。「ホテル今手配してるから少し待っててね」と深夜にも関わらず笑顔で安心感のある対応にようやくほっとした私たち。ホテルの空きがなかなか無かったようで、少ししてから戻ってきた彼女は、「モーテルしか空いてなかったの。ごめんだけど、それしか無かったからそこを好きになるしかないわ」とユーモアを交えて説明されました。

彼女は最後までとても丁寧で、謝罪の言葉も述べながら、必要な情報をコンパクトにまとめて伝えてくれました。写真の緑の紙をホテルのフロントに提出すること、(写真には写っていませんが)別の黄色い紙をタクシーに渡してホテルまで行くこと、翌日はトラムチケットを乗る前に打刻して2駅乗って空港に来ること、彼女の説明はとてもわかりやすくて、深夜でへとへとの私でも理解できました。

ちなみに渡されたトラムチケットはこんな感じでした↓


Ibis budgetで仮眠

デスクにお礼を伝えて出口へ向かったのは深夜1時頃。空港の玄関にはタクシーが3台くらい止まっていたので、運転手さんにもらった紙をすべて見せてibis budgetに行きたいことを伝えると、タクシー券(黄色い紙)を回収されて乗車できました。

Ibis budgetは空港から3キロと近い場所にあるとデスクの係員に言われたとおり、すぐにホテルに到着。フロントに渡すとどうやら予約がシステム上で見られないらしく、マニュアルで受付されましたが問題なくお部屋へ。写真を撮影する余裕もなく、シャワーを浴びたらもう2時だったので、3時間ほど仮眠して身支度を済ませると荷物を持って朝ごはんをいただきに。

バイキングの朝食

ザ・ヨーロッパなバイキングスタイルの朝食でしたが、卵を自分でセットして茹でるコーナーがあり、それがユニークでした。

Ibis budget チューリッヒ空港

夜は真っ暗だったので、朝外観を撮りました。たしかにモーテル感ある(笑)数時間だったけれど、お世話になりました。

ホテル目の前のトラム停留所

迷うこともなくすぐ目の前にトラム乗り場がありました。

 

チューリッヒ空港

無事にチューリッヒ空港に到着!なんか建物のデザインに東ドイツ味があるのは気のせい…?

ということで、ドレスデン空港で3時間待ち、フライト1時間、チューリッヒ空港で立ちっぱなし2時間半待ち、モーテルで仮眠3時間という過酷な耐久フライトの幕は降りました。

フライトが遅れて乗継便に乗れなくなった場合まとめ

  • ひとまず1便目に乗って、機内アナウンスおよび乗換案内に注意する
  • 経由地の乗り換えデスクで問い合わせる

今まで3時間も搭乗予定の飛行機が遅延することはなく、初めてのトラブルで焦りましたが、リブッキングが行われていて安心しました。

今回シェラトンホテルの予約がおじゃんになってしまったので、スイスエアラインにその分の補償が行われるのか聞いてみようと思います。

長くなりましたが、参考になれば幸いです。

ドレスデンで働くロシア人

お久しぶりのブログです。最近アメリカの古いドラマ、『メンタリスト』にすっかりはまってしまって毎日のように視聴しており、気がついたらもう2月も終わりそうになっていました…。個人的にはRigsbyとChoのやり取りをいつも楽しみに観ています。日本のアマゾンプライムでも多分観られると思います。

さて、今日はロシア人の同僚からちょっとショックな話を聞いたので、記録に残しておきたいと思いブログを開きました。

<目次>

ロシア人の若手社員

私の勤める会社はヨーロッパでの業務規模拡大に伴って毎年エンジニアが数名ずつ入社し、多国籍な人材が集まっています。その中の一人にロシア人エンジニアがいるのですが、彼が得意先の施設に入場するためのアクセスカードを申請したときにそれは起こりました。

顧客施設の入場バッジ

通常、エンジニアはお客さんの施設へ納品した製品の保守点検、トラブルシュートが仕事なので、呼び出しがあればすぐに現地へ駆けつけなければなりません。ただ、その施設が厳重に管理されているため、毎回入場許可を取り付けるのではなく必要な書類を提出して無期限のアクセスカードを付与してもらうのが流れとなっています。彼も例にもれずパスポートのコピーとドイツの滞在許可証、申請書を先方に提出してアクセス権がおりるのを待っていました。

アクセス権保留とオンラインミーティング

私自身は事務員として申請用紙の記入の手伝いをしたのですが、彼がその得意先へ行った話を一向に聞かないので、本人に進捗を尋ねました。すると、ロシア国籍を理由に申請がおりなかったと言うではありませんか。しかも、得意先から招待が送られてくるオンラインミーティングにも入室を幾度か拒否されたということで、完全に国籍差別を受けていました。私の上司もロシア人ですが、長年勤める彼女からはそんな話を聞いたことがなかったので、今回のロシアとウクライナの戦争による影響であることは間違いありません。なお、別の得意先ではスムーズに許可がおり、個人のロッカーと靴まで貸与されて何も問題ありませんでした。

ロシア人とウクライナ

そのロシア人の若手エンジニアは父親がウクライナ人、母親がロシア人で彼の姓を見ればウクライナのものだとすぐわかるそうです。しかし、ロシア国籍を持っているという事実のみで今回アクセス権がおりなかったとのこと。ちなみに、見た目ではロシア人なのかウクライナ人かわからなくても、言葉を交わせばアクセントで判断できるそうです。

国籍差別について

業界としては様々な国から多様な人材が集まり、英語を共通語として稼働しているのですが、私達が住むドレスデンは旧東側の都市です。街中はドイツ語しか通じない場面がほとんどで、旧ソ連体制で育った世代は英語はもちろん話せません。保守的で外国人に慣れていない都市柄、差別が起きても不思議はありませんが、ここまであからさまな話を聞いたのは初めてでした。個人的には会社の名誉を傷つけられたとして、得意先に抗議を申し入れてもいいレベルだと思います。私は採用に関与していませんが、人を1人雇うプロセスにかかるコストは安くありませんし、社員は会社の顔です。大事な社員をスパイのように扱われたと思うと非常に気分が悪いです。

 

今回社員が差別を受ける原因を作った戦争についてですが、兄弟国がいがみ合う姿は見ていて非常に悲しいです。お互いに親戚が住む国なのに、なにを間違ってしまったのでしょうか。戦争の一刻も早い終結を祈ります。

 

 

マウリッツハイス美術館探訪 フェルメール 真珠の耳飾りの少女

いよいよ師走も残すところあと数日となりました。みなさんいかがお過ごしでしょうか。私は先日思い切って、長年の想い人である青いターバンを巻いて大きなパールを耳に下げたあの人に会ってきました。今回は他に会えた作品たちを交えながら美術館を紹介したいと思います。

<目次>

なんとなく惹かれるフェルメールの絵画

私がなぜフェルメールを鑑賞するようになったのか、そのきっかけは実はもう覚えていません。それでも、学生時代フェルメールの絵画が見られる展覧会が開催された折には足を伸ばして見に行った覚えがあります。そして、フェルメール好きの人なら誰しも見たい『真珠の耳飾りの少女』が展示されているのがマウリッツハイス美術館。ウィズコロナとなった今やヨーロッパ圏の行き来はパンデミック以前に戻りつつあります。しかし、いつ何時また世界規模の疫病が爆誕するかわかりませんし、行けるときに行ってしまおうということで今回オランダ行きを決めました!勢い大事!

マウリッツハイス美術館の場所と施設

マウリッツハイス

オランダはデン・ハーグにあるマウリッツハイスは200年の歴史を持つ美術館です。2022年12月現在は感染予防対策で、混雑を制限するために予約制となっています。予約時間の10分前後は入場可能となっていますが、コインロッカーに荷物を預けたり、クロークにコートを預けたりする時間を考慮して早めに到着されることをおすすめします。私は5分過ぎに到着してしまい、めちゃくちゃ焦りましたが、展示入り口の係員の人にコートを預けたいと相談するとチケットが無効にならないように先にバーコードをスキャンしてくれて、預けておいでとクロークに行かせてくれました。

 

住所:Plein 29, 2511 CS Den Haag, Niederlande

ホームページ:マウリッツハイス | Mauritshuis

チケット:18歳以下無料、学生12.5ユーロ、大人17.5ユーロ

マウリッツハイスの入り口は地下にあります

誤って正面扉のドアノブに手をかけそうになりつつも、地下への階段があることに気が付きました。ここから下へ降りて、入り口左手にいる係員にチケットのバーコードをスキャンしてもらって入場します。ちなみにクロークは無料で、コインロッカーはリターン式のものがクロークの裏(トイレの前)にあるので、荷物はそこへ。マップも置いてあるので必要な方は持っていくといいと思います。

マウリッツハイス美術館 (左手)クローク(奥)出入り口

 

ミュージアムショップの上にはカフェレストランがあります。こちらは地上からも入店でき、美術館に入らずとも利用できます。

ミュージアムショップとカフェ

ホットチョコレートで休憩

ホットチョコレートホイップクリーム!店員さんが天使のように感じが良くてホットチョコレートもアツアツで美味。めちゃくちゃ癒やされました。

 

マウリッツハイス 珠玉のコレクション

マウリッツハイス

ここからは順不同で私の気になった作品などを紹介します。写真にてご覧ください。

ヘラルト・ハウクヘースト デルフトの新教会 ウィレム1世廟

まるで写真のように精緻に表現された教会内部。構図も思わずため息が出てしまうほどの美しさです!

アドリアーン・コールテ 苺のある静物

この静物画は比較的小さめで、控えめな印象を受けるのですが、ひと目見て「かわいい!」と言ってしまうほど可憐で素敵な絵でした。

ルーベンスブリューゲル 楽園のアダムとイブ

様々な動物たちが色鮮やかに描かれていて見ていてとても楽しくゴージャスな作品でした。

アルベルト・エックハウト 2匹のブラジルの亀

キャンバスに描かれた2匹の亀さんたち、実は実際にはない歯が細かく描かれているのですー!

パウルス・ポッテル 雄牛

ものすごくリアルな牛と羊が巨大なカンバスに描かれており、とても迫力がありました。とにかく子羊がかわいい。

華やかな絵画たち

花瓶の静物画をメインにカラフルな絵が掛けられた非常にきらびやかな印象の部屋。

バルタザール・ファン・デル・アスト 万里花器にある花、貝殻を添えて

こういう地味な絵が好きなんです…。画家って花を生けるセンスも良かったのでしょうか。花の絵は見ていて楽しいです。

ピーテル・クラース 盃のある静物

銀の燭台の重みや質感、酸っぱそうなレモン、そして水の透明感がすごく伝わってきます!

クララ・ペーテルス チーズ、アーモンド、プレッツェル静物

今にも香ってきそうなほどリアルなチーズ。

ホーファールト・フリンク 高椅子の側の少女

高貴な家で何不自由なく暮らす子どもの傍らに置かれた砂糖菓子がプランテーションでの過酷な労働をほのめかし、貧富というテーマがこの絵画には隠されているそうです。私の第一印象は「若干…山田花子似!?」でしたが…

ミカエリナ・ウォーティエ 聖母の教育

この作品は長いこと男性画家によるものだと長年考えられていたそう。確かにこのような宗教画は大抵男性画家のものが多く飾られていますよね。

バルテル・ブライン・ザ・エルダー ヤコブ・オンファリウスの肖像&エリザベス・ベリンハウエンの肖像

この女性の表情が冷たいんですが、実物の絵画はとても美しくて!ミュージアムショップにもポストカードが売っていたくらいです。

アンソニー・ヴァンダイク アンナ・ウェイクの肖像

私の大学時代の同期(日本人)にこの女性にすごく似てる子がいて彼女の美しさを思い出した私にとってのノスタルジックな一枚。

ピーテル・パウルルーベンス ろうそくを持つ老婆と少年

おばあさんの表情が写真のようでろうそくの灯りも熱を感じそうな見惚れる作品。(写真に後ろの照明が写り込んでしまってすみません)

レンブラントの部屋(筆者命名

マウリッツハイスはレンブラント作品がたくさんありました。個人的には黒が多いところと、荒々しいタッチがちょっと怖い感じがするんですが、一度レンブラントの扉を開けたらきっと深みにはまりそうな画家ですよね。

レンブラント テュルプ博士の解剖学講義(写真中央)

レンブラント25歳のときの作品。意外と大きな絵で存在感たっぷりでした。横たわる死体と目線が交わらない聴講者と博士の姿がすごくシュール。

レンブラント シメオンの讃歌

この絵はレンブラントの得意とされる光と闇の対比が効果的に使われていて非常に美しい作品でした。神聖な雰囲気と厳かな空気感が伝わってきます。

展示室15 フェルメール

実はマップの存在に気が付かなくて当てずっぽうに階段を駆け上がり、一番初めに入室したのがたまたま展示室15。心の準備ができぬまま飛び込んだ私はいきなり現れたフェルメール作品に息を呑むことになるのでした。

1660-1661 ヨハネス・フェルメール デルフトの眺望

デルフトの眺望は日本にまだ貸し出されたことがないそうで、私も初めてお目にかかりました。建物群は実際よりも整った形で描かれているそうです。

1653-1654年 フェルメール ディアナとニンフたち

フェルメールの作品の中で唯一ギリシャ神話を主題として描かれた『ディアナとニンフたち』。月の女神がお付きのニンフたちに足を洗ってもらっています。

1665 ヨハネス・フェルメール 真珠の耳飾りの少女

実物は思っていたとおり美しかったです。この絵は肖像画ではなく、トローニーと呼ばれる習作などでよく描かれるジャンルに入るそうです。若い頃はこんなに大きな真珠が存在するんだ!?と思っていましたが、誇張して描かれているのだそう。それにしても髪の毛を一切隠した状態って顔面偏差値高くないと耐えられませんよね〜。美しい。何度も何度もこの部屋に戻ってきては後悔のないように眺めました。展示室15は見回りをする監視員の他に警備員らしき人が常に目を光らせていて怪しいアジア人と思われたかも(苦笑)

フリック・コレクション

私がマウリッツハイスを訪れた際は運良くニューヨークのフリック・コレクション展が開催されており、こちらの作品を含めた10点が2023年1月15日までマウリッツハイスで見られます。

1657年 ヨハネス・フェルメール 士官と笑う娘

まさかもう1点フェルメールを見られるとは思っていなかったので、とてもラッキーな気分!柔らかい光と雰囲気に癒やされます〜。

レンブラント 自画像 フリック・コレクション

レンブラントの自画像は結構大きくて迫力満点!


真珠の耳飾りの少女とマウリッツハイスそしてフェルメール展2023

マウリッツハイス200年の歴史を振り返る壁展示より マウリッツハイスにて

ヨハネス・フェルメールが描いた『真珠の耳飾りの少女』は絵画コレクターでオランダの軍人だったA.A.デ トムという人物に1881年にハーグのオークションで2ギルダー30セント(ギルダーはユーロ以前のオランダ通貨で100セント=1ギルダー)で落札されています。その後彼が1902年に亡くなった後、マウリッツハイス美術館に遺贈されました。(幽霊が運んでます!)

マウリッツハイスでは2012年から約2年の間改修工事が行われ、その間に真珠の耳飾りの少女は一度日本に来ています。しかし、改修工事が終わってからはこの絵画が他の美術館に貸し出されることはほとんどなくなったそう。

しかし!同じ国内オランダのアムステルダム国立美術館では現在史上最大のフェルメール展が企画されています。なんとフェルメールの35作品のうち、28作品(著者調べ)がオランダに集結するまたとない機会なんです。但し、どうやら展示替えも予定されているらしいので全てが同時に見られるわけではなさそう。ということで、会期の2023年2月10日から6月4日は真珠の耳飾りの少女アムステルダムに行けば会えます。マウリッツハイスにはいないのでお気をつけください。

気になる方はぜひアムステルダム国立美術館のサイトをチェックしてみてください↓

Vermeer - Rijksmuseum

 

マウリッツハイスを訪れて

美術館の窓からの景色

ずっと憧れていた真珠の耳飾りの少女を間近で見ることができ、そして、久々に美術館を歩けたことがとても嬉しく、充足感のある訪問となりました。美術館自体も非常に美しく、マウリッツハイスはまさしくオランダの宝だと感じました。

 

ライトアップされたマウリッツハイス

今回15時に予約をして2時間ほど滞在しましたが、外へ出てみるともう真っ暗でした。昼のマウリッツハイスも美しいですが、夜のライトアップも趣があって素敵。

 

オランダを訪れる際にはマウリッツハイスに立ち寄ることをぜひともおすすめします!以上、マウリッツハイス美術館探訪でした。今日もご覧いただきありがとうございました〜!!

 

<参考>

 

IKEAアドベントカレンダー 2022

毎年記録に残していたイケアのアドベントカレンダー、いつもは販売が始まる9月頃早々に手に入れていたのですが、今年は忙しさにかまけてすっかり購入するのを忘れていました。気がついたらアドベントがもうスタートして12月も始まってしまいましたね(汗)

<目次>

IKEAアドベントカレンダー2022

IKEA2022アドベントカレンダー

というわけでこちらが昨日やっと買ってきたアドベントカレンダー。今年は真っ赤な背景に放射状にとんがり帽子の人形たちが配置されています。みんな目を閉じて腰に手を当てていますが、口をすぼめて歌でも歌っているのでしょうか。赤い色で華やかな印象は受けますが、賑やかというよりは落ち着いた雰囲気のデザインだと感じました。

IKEA2022アドベントカレンダー裏面

今年のアドベントカレンダーは使い終わった後に写真右下にあるようなボックスとして利用できる工夫がされています。毎年、年が明けるとゴミ捨て場にはツリーの残骸とともに大量のアドベントカレンダーの抜け殻が捨てられていて、環境問題に敏感なドイツ人が抱える矛盾を見せつけられるんですよね…。ただゴミとなるわけではなく二次利用ができるのは個人的にとても良いと思います!

このアドベントカレンダーの目玉である、最低10ユーロ分の値引きクーポンですが、今年は少し変化がつけられていました。最低5ユーロ分のイケアレストランで使える金券1枚、そして最低5ユーロ分のイケアでのお買い物で使える金券が1枚と、用途に指定が加わりました。勝手な想像ですが、コロナ禍でレストランの売上が減り、それを取り戻したい狙いがあるのかもしれませんね。

 

IKEAアドベントカレンダー金額

扉の中のチョコレート

こちらのカレンダー、最低10ユーロ以上の金券が入って、お値段12.99ユーロでした。日本円換算すると今1ユーロ140円くらいとして1800円くらい…。チョコレートだけで考えると2.99ユーロなので24個で420円弱とすると妥当というところでしょうか。あとは金券がいくら分当たるかどうかですね!

 

ということで、年末ジャンボは買えませんが、毎年IKEAアドベントカレンダーでささやかなクジを楽しんでいます(笑)

気がついたら今回の記事でもう5回目のアドベントカレンダーとなっていました。今までのデザインの中でみなさんはどれが好みですか?

 

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ドイツで会社のパーティーを企画することに

お疲れさまです。みなさん月末いかがお過ごしですか。今日は仕事にまつわる話を少し書いておきたいと思います。

<目次>

会社でHoliday Partyの企画を任されました

あれは9月末頃でしたか、本社(アメリカ)から、「予算取れたのでいい感じのディナーをよろしくどうぞ!」と大金(給料一ヶ月分くらい)をパーティー用に支給する連絡を受けました。配偶者や子どもを呼んでもOK、上司が参加する場合の旅費(普段ベルリン在住)はその予算内で済ませる、など簡単な指示がメールに併せて書いてありました。

 

ふむ。…ん?!「よろしくどうぞ!」って??

 

ドイツでコロナ禍に就職した私は会社のパーティーなんて参加したことがありませんでした。前の職場でもそんな機会はありませんでしたし、昨年は時差を超えて全社員が自己紹介をしビンゴゲーム、そして歌を歌うという企画が本社主体で催されましたが、リアルではなくオンライン。渡された時点で決まっているのは「いい感じのディナー」というオーダーと予算のみ。

Holiday Partyとはなんぞや

そもそもholiday partyとはなんなのかというと、祝祭日をお祝いするためのパーティーです(ガチそのまま)。欧米で12月のイベント言えばキリスト生誕を思い浮かべる人がほとんどですが、「クリスマスパーティー」というと特定の宗教に限定されてしまいます。12月はクリスマスの他にもアメリカではクワンザ(1966年〜アフリカ系アメリカ人のお祭り)、ユダヤ教ハヌカ、そして日本では忘年会があったりしますよね〜。ということで、ボーダーフリーな「holiday party」という言い方があって、メリークリスマスに代わって「ハッピーホリデー!」と挨拶したりします。

パーティーをするとき決めなくてはならないこと!

私の勤める会社には私以外はマネージャーとエンジニアしかおらず、しかも出張が多いのです。日程を決めないと場所も人数も決まらない…。出張が多い人たちとベルリン在住の上司から、一人ずつ予定を確認し、根回しが大体終わったらレストランを見つけます。当初はオフィスを会場にしてケータリングでも頼もうかと考えていたのですが、上司がいい感じのレストランをおすすめしてくれたので場所はそこに即決。20名でレストランを予約、メールと電話でやり取りを重ねました。日程と場所が決まったので、みんなに出席できるか、家族を連れてくるかどうか、何歳の子どもを連れてくるか、車で来るのかを公式にメールを送りつけて返信を催促します。と、ここで日本&ヨーロッパブランチからの出張者が参加する可能性が浮上。慌てて彼らの参加について上司に確認。なんやかんやおとなの事情ありましたが、参加の方向が決まり正式に招待メールを送信しました。

人数が固まれば、予算も固まります。タクシー代などを含めて多めに支出を想定しましたが、それでも残っている金額があったのでテーブルに置くカードや飾り、参加者への小さなプレゼントとちょっとしたゲームを考えました。

ギフトのラッピングはセルフで

Flying Tigerで女の子用のプレゼントを選び、アマゾンで男の子用のプレゼントと大人用に卓上カレンダーを購入。さらにディスカウントドラッグストアでラッピング用紙を2本購入。一番若いインド人のエンジニアが手伝ってくれるということで私がラッピング用紙を包みやすい大きさにカットし、彼がせっせと人数分包んでくれました。彼が包んでくれている間、私は紙のカットのほか卓上に置く席札兼メッセージカード兼クジを書いたり、座席表を考えたりしていました。ちなみにインドでは若輩者が端の席に座るそうで、私が作成中の座席表を見せたら、「Dさんは僕より歳上だから内側の席にしたほうがいいよ」と意見をくれました。ヨーロッパの人はあまりそういうこと気にしない気がしますが、みなさんいかがでしょう?

12月は体調が崩れやすい季節

20名で予約していたレストランですが、18名でほぼほぼ人数決定。パーティーを翌々日に控えた水曜日のお昼にエンジニア2人と昼食をとりながら、「上司と夫さん、子どもたちも来るし、Aさんの奥さんと娘さん2人、それにBさんの息子さんたちも来るよ。」と話をしたら、「僕の妻も来たいって言うかも」と言い出すCさん。何回も確認したのに…会社のイベントには来ないって言ってたじゃーん、と思いつつ、慌ててレストランに電話して19名にしてもらいました。翌日Cさんに電話すると、「彼女は来ないって」。さらに上司のお子さん1人が体調不良になって家族全員が、Aさんの娘さんも1人体調を崩して来られなくなりました。さらにさらに大人の参加者の中にも風邪を引いてしまった人がいて、最終的には18人から12人まで減ることに。

レストランとのやり取りで、担当の女性はとても感じが良く、前日14人に減るという電話をして、子どもの病気でまだ人数が減る可能性があると伝えておいたのですが、当日電話した際は別の女性が電話に出て、12人に減りました、と言うと「Das ist schlecht.」(直訳:それは悪い)と。いやいや、それ私が一番思ってることやねん、とエセ関西弁が出つつ、「Danke」(意訳:ご理解ありがとう)で押し通して電話を切りました。

予算が余ったのでクジをしよう!

なにかあったときのために余裕を持って支出を計算していたため、ギフト用の紅茶が参加者の1人に当たる、という非常にささやかな(魅力にかける)企画しか用意していなかったのですが、18人の予定が12人になったので、6人分の食事代が浮きました。ということで、上司に一言伝えた上で、当日にショッピングモールへ行って12人全員が何かしらもらえるようにクジの商品を買い込みました。

1家族に1つクジが当たるように仕込み、残りの家族のメンバーには2ユーロくらいのしっかりした板チョコを配りましたが、意外と喜んでくれました。普段の私だったらさらにお菓子をふんだんに買ったと思いますが、以前に上司が「この時期は子どもたち甘い物もらいすぎるくらいたくさんもらうから、チョコレートはちょっと遠慮したい」と言っていて、お菓子を買うのが憚られ…クジの景品も電化製品メインに。

当日急遽用意したクジが結果的にとても盛り上がり、参加者の満足度が非常に上がったと手応えを感じることができました。

ちなみに私は「Machi Koro」というカードゲームが当たったのですが、時間があまりなかったのでよくわからずに購入したゲームでした。日本人が開発したものだということで興味を惹かれて買ったのですが、もともとボードゲームが始まりのようですね。

ご興味のある方はこちら(日本語オリジナル)を見てみてください。日本のアマゾンでもドイツ語版ボードゲーム売っているようです。

 

 

 

Holiday Party企画で気をつけたいこと

今年経験してみて感じたことをもとに気をつけておきたいこと、確認したいことをまとめてみたいと思います。

小さなカードが名札代わり&クジの番号も書いておくと段取りが楽に
事前準備編
  • レストランがベジタリアン向け料理を提供しているかどうか
  • キッズメニューを考慮する必要があるのは大体7歳くらいまで
  • パーティー慣れしているレストランだと助かる
  • 上司が欠席した場合のことを考えておく(乾杯の音頭とか)
  • 子どもたちは体調を崩しやすいし、親も来られなくなる
  • 出欠確認はこまめに行う
  • 駐車場の場所と料金の確認
  • 行きのタクシー手配は事前予約が吉
  • 座席は事前に決めておく
  • 景品や参加者への小さなプレゼントはなるべくお菓子を避ける
当日編
  • 折り紙を子どもたちに教えると間が持つし親に感謝される
  • 料理が揃ったらすかさず全員の写真を撮影
  • 写真係りを決めておいて写真はその人に任せる
  • ファミリー参加の場合、帰りの時間が遅くならないように気を配る

 

…長くなってしまいましたが、私のわたわたぶりが伝わりましたでしょうか。どなたかの参考になれば幸いです!

ちなみに、レストランでサービスの人に段取りを尋ねられたときに、テンパっていた私はドイツ語がよく理解できず、そのときはドイツ人のエンジニアが助けてくれました。嬉しいけどちょっと悔しい…。来年はドイツ語対応がましにできるようにするぞ、と一人小さく決意したパーティーでもありました(苦笑)

 

何度か触れましたが、これからさらに体調を崩しやすい気候となります。みなさんもどうぞ身体には気をつけてください〜。

 

それではまた!

シュトレン直売店舗 Emil Reimann

こんにちは!お久しぶりのブログです。一時帰国したのが夏でしたが、それからあっという間に冬になってしまいました。忙殺されているうちにこんなに時間が経ってしまうとは。。。光陰矢の如し、2022年ももうあとわずかですね。ドレスデンでは3年ぶりにクリスマスマーケットが開催できることとなり、11月23日にマーケットオープンを迎えました。今日早速見に行ってきたのですが、店舗の装飾に気合が入っていてどこのお店もやる気に満ちあふれていました。

さて、今日はそんなクリスマスには欠かせないシュトレンのお店について書いておきたいと思います。

<目次>

Emil Reimann工場

Emil Reimann工場のカフェ

ドレスデンにはシュトレンの直売工場があります。Emil Reimannはもともとは1910年にケムニッツで創業されたのが始まり。ザクセン州を中心に約80の店舗を構えているチェーン店でシュトレンは店の看板商品となっています。

 

私達夫婦は土曜日の朝にその工場のカフェでたまーに朝食をとるのですが、いつも人が少なくて勝手に穴場だと思っています!ちなみに、その場でスクランブルエッグを作ってくれたりする朝食メニューもあるので、温かいものも食べられます。

 

住所&営業時間

住所:Marie-Curie-Straße 11, 01139 Dresden

営業時間:月〜金 7時ー17時、土 7時ー11時

(ホームページには7時ー18時とありますが、Google mapsの記載を参考にしています。)

 

 

クリスマス時期の店内の様子

ところ狭しと並ぶクリスマスのお菓子たち

ここではコーヒー豆の焙煎も行われています

この品数の多さは工場ならではだと思います

こちらはクッキー類です

リキュールなどお酒も

店内はドイツあるあるの省エネで割と薄暗いですが、結構広めです。そして、1キロや2キロのシュトレンが積み上がっている光景はなかなか壮観です。

 

簡易包装500グラム

シュトレンのサイズは500グラムから、そして簡易包装と箱入り、種類によっては缶入りもあります。写真は上からマジパン、レーズン、りんごのシュトレン簡易包装版です。

 

工場ということで公共交通機関利用だと不便なところにありますが、お土産を大量に買いたいとき、土曜日の朝空いているカフェに行きたいときにおすすめです〜。

ベネッセハウス オーバル 一時帰国で直島へ行ってきました

みなさんこんにちは!涼しくなってきたドレスデン、フェーダーヴァイザーがスーパーで陳列されているのを見ると、夏の終りだなぁと感じます。

フェーダーヴァイザーについてはこちらを参照ください↓

 

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みなさんはどのような夏を過ごされましたか。今日は7月に一時帰国で旅した直島でのホテルがとても素敵だったので、ここに書いておきたいと思います。

<目次>

直島とは

瀬戸内海に浮かぶ香川県の島、直島は直島諸島の中で一番大きな島で、14平方キロメートルの島面積に約3000人の島民が住んでいます。岡山県宇野港、もしくは香川県高松港からフェリーで島に行くことができます。

2010年から3年毎に開催されている瀬戸内国際芸術祭の会場として広く知られるようになり、草間彌生のかぼちゃのオブジェクトは芸術祭の象徴として露出を高め、今までにメディアや雑誌でも多く取り上げられています。

 

 

写真は2015年に訪れたときに撮影したもの。残念ながら、このかぼちゃは台風により海に落下し、2022年現在は修復中となっています。

 

ベネッセハウス

1995年にオープンしたオーバル

ベネッセハウスとは、ベネッセホールディングスが展開するベネッセアートサイト直島という現代美術のプロジェクトの中核を担う美術館兼ホテルです。1992年に開館し、その後1995年に宿泊施設を増築、その後も2000年代に入って客室が拡充され、レストラン棟も加わりました。広大な私有地を使って行われたプロジェクトは全て安藤忠雄氏の設計・監修。例えば私有地内の道路に建てられているコーナー設置ミラーのポールは安藤氏の意向によりグレーに塗られており、私有地外で見られる公道の黄色いポールのミラーに比べてその存在感を最小限に抑え、アートサイト内における世界観を崩さないよう配慮されています。

 

ベネッセハウス との出会い

私が初めて直島を訪れたのは学生時代でした。現代アート鑑賞が趣味の友人に誘われて一緒にベネッセハウスを訪れ、パークという客室に宿泊したのが最初です。レストランの食事の美味しさに感動し、自然と安藤建築とアートが融合した環境が気に入って、その後2度訪れました。そして、2022年夏、今回が4度目の直島旅行。運良く予てから憧れていたオーバルという客室に宿泊をすることができました。

 

ベネッセハウス 客室オーバル

モノレールでオーバル棟へ

今回宿泊したオーバルというお部屋はベネッセハウスミュージアムからモノレールで移動します。え?と思われるかもしれませんが、本当です。

 

モノレール乗り場

モノレールって非日常感があって大人でもわくわくしますよね!滞在中はもちろん乗り放題です♪無人運転でゆっくり動くので、ミュージアムからの所要時間は5分ほどかかります。高台にあるオーバル棟は全6室ですが、宿泊した日は満室ではなかったため、他の宿泊者と乗り合わせたのは1度だけでした。モノレールが乗り場にいない場合は壁に設置してある到着先のカメラをモニターで確認します。モノレールがモニターに映っているときはボタンを押して呼ぶことができます。映っていない場合は移動中なのでしばし待機です。

 

オーバル棟を離れるモノレール

モノレール乗り場へは行くにはオーバル棟の部屋の鍵が必要なので、宿泊者以外がこのモノレールを利用することは残念ながらできません。また、オーバル棟へはこのモノレールが唯一の移動手段となります。

オーバル棟へ泊まる前は、「いったいどこにモノレール乗り場が隠されているんだろう?」と不思議に思っていたのですが、ようやく念願かなって宿泊でき、「こんなところにあったんだ!」と感動しました。そして、レストランへ移動したり美術館へ出かけたりするたびに、毎回乗るのが楽しみでした。

モノレール乗り場は柵などがないので、はしゃぎまわる子どもたちにはやや危ない場所と思われますが、ベネッセハウスのコンセプトにより、ミュージアムオーバルは5歳以下の子どもは宿泊できません。ちなみに、静かな滞在を楽しんでもらうため、という理由で客室にテレビも置いてありません。

 

オーバル

オーバル

モノレールを降りて階段を上がるとこの踊り場に出ます。

 

オーバル棟のガラス張り廊下

こちらの水場に囲まれた廊下の先に客室が配置されています。

 

瀬戸内海の景色

右手を見ると瀬戸内海の景色が。高台に登ってきたことがわかります。

 

水の空間演出

左手には静かに水が流れる空間。

 

水を取り囲む客室

回廊の先にはさらさらと流れる水が。このオーバル型の水盆を囲むように6室の客室と小さなラウンジが配されています。水流によって生み出されるわずかな水面のゆらめきと、大きく開いた天井から入る光、そして水面に映る空の色が刻一刻と移り変わる時を伝え、この静謐な空間に神秘性を与えています。

 

さて、客室を見る前に屋上を探検です!

 

秘密基地のような雰囲気

屋上へと続く道はなんだか隠れ家のようなワクワク感。

 

屋上はもうすぐそこです

夜足元を照らすための照明が設置されていますね。それにしても、屋上って大抵は入るのが禁じられている場所なので、なんだか冒険心がくすぐられませんか。

 

屋上から見る瀬戸内海の景色

屋上に出ると360度ぐるりと瀬戸内海を見渡すパノラマが広がっています。オーバル棟の建物と周囲の環境とが融合していて非常に美しい光景でした。夜は廊下を照らす明かりが幻想的な雰囲気を作り出してまた違った趣があります。

今回は瀬戸内国際芸術祭の会期のちょうど合間に直島を訪れました。そのためか、ベネッセハウスのオーバル棟は空室があり、ゆっくりとほとんど貸し切り状態で滞在を楽しむことができました。

 

さぁ、次はいよいよお部屋に行ってみます。

 

オーバル棟の客室

ベネッセハウスのオーバル棟は部屋の間取りや展示されている作品がホームページで公開されており、好みの部屋を予約することができます。今回私はテラス付きの401号室を2泊予約しました。

 

オーバル棟401号室

 

 

まるで自然の中で過ごしている気分

大きなガラス窓に囲まれた部屋は自然を存分に感じることができます。もちろん、テラスからは先程屋上で見た瀬戸内海の景色が楽しめます。

 

ブルーのドアがアクセント

ソファもありました

落ち着いた色の調度品は年季を感じさせますが、清潔で静かな室内にとてもマッチしていました。ペットボトルのお水2本は2泊目も補充されます!

 

バスルーム

バスタブ

(シャワーが写っていませんが、ちゃんとあります!)

バスルームもお掃除が行き届いていてとっても気持ちの良い空間でした。日本のホテルは本当にきれいです。

 

クローゼット

クローゼットには貴重品を入れる金庫、くつべら、ブラシ、使い捨てスリッパが置いてありました。

 

食器類

グラスはここです

ティーカップ2セットと湯呑があるので、十分すぎる設備。

ただ、ドイツから持ってきたおみやげの瓶ビールを開けようとしてオープナーがなかったので、フロントに電話して届けてもらいました。モノレールに乗って届けてきてもらうのは気が引けましたが、ビールを飲むためにはいたしかたありません!

 

コーヒーマシンとチョコレート

私たちは部屋でコーヒーはいただきませんでしたが、コーヒーマシンとお湯を沸かすポットが備えてあります。お茶菓子に小さなチョコレートも。

 

コーヒー、紅茶、緑茶、スティックシュガーなど

冷蔵庫の中を写真に収めることを失念していましたが、値段表がありますので、有料のミニバーがあったと思います。

お酒を冷やすための氷を入れるポット(?)が置いてありますが、氷はオーバル棟にある洗濯室に製氷機があるのでそこから調達できます。

 

こちらが洗濯室の様子です。洗剤も置いてあるので持ってくる必要はありません。

 

自販機、洗濯機、乾燥機、製氷機
ノベルティとアメニティ

エコバッグとポストカードセット

テーブルの上にはノベルティの非売品エコバッグとポストカード、そして小さな手書きの一言メッセージが置かれていました。

 

エコバッグ

よく見ると絵柄に色が付いていません。ベネッセハウスのショップでは色付きのものが販売されているので、訪問する機会がありましたらぜひチェックしてみてください。

 

 

ベネッセハウスで見られる風景を切り取ったポストカード。この風景が施設のどこにあるのか探すのも楽しいですね。

 

つづいてはアメニティの紹介です。

 

  • 歯ブラシセット
  • 入浴剤
  • シャワーキャップ
  • カミソリ
  • ブラシ
  • 綿棒&コットン
  • ボディタオル

この他にもTanの石鹸があって、持ち帰れるように小さなジップ付きビニールも置いてありました。2年前にミュージアムに宿泊した際、スキンケアセットを忘れてしまったのでフロントでお願いしていただきました。当時は資生堂のセットだったと思いますが今は変わっているかもしれません。

 

ベネッセハウスのホテル宿泊特典とお値段

ベネッセハウスは、ビーチ、パーク、ミュージアム、そしてオーバルというお部屋のタイプがあり、人数やレジャーに合わせてお部屋を選ぶことができます。ミュージアムオーバルは5歳以下のお子さんが宿泊できないので、5歳以下を含むご家族での滞在はビーチ、パークを選ぶことになります。

今回のオーバルは平日の宿泊で1泊66、550円でした。6室しかないため、予約は通常困難を窮めるのですが、外国人観光客の入国が難しい時期だったことと、瀬戸内国際芸術祭の合間のタイミングだったことが重なり、運良く宿泊することができました。

宿泊者は直島の宮浦港からゲスト専用の送迎バスを利用でき、なおかつ島のスポットをめぐるベネッセハウスのバスも乗り降り自由です。さらに、ベネッセハウスミュージアムの夜のツアーに参加できたり、自分の好きな時間に作品を鑑賞することができます。

 

ベネッセハウスに宿泊してみて

友人に誘われて初めて泊まった部屋がパークでした。素敵な部屋と施設が気に入り、その後社会人になってからパークに2度目の宿泊をし、2年前には母を連れてベネッセハウスを再訪。そのときもオーバルに泊まりたいと思っていたのですが、予約が取れずミュージアムに滞在しました。ただ、母が足が悪いため、移動をあまりしなくてよいミュージアムでの宿泊(美術館の中に客室もレストランもある)は結果としてとても快適でした。

そして今回のオーバルはやはり一番の満足度でした。ミュージアムでのチェックイン、そしてモノレールの非日常から始まり、隠れ家のようなワクワク感、オーバル棟の美しい佇まいと静けさ、雄大な自然を思う存分眺められる客室は私の想像していた以上に心躍る体験をもたらしてくれました。オーバル棟にレストランがないのは少し残念ではありますが、部屋から移動する度に乗るモノレールでは、毎回小さな旅の気分を感じられました。

 

いかがだったでしょうか。ベネッセハウス オーバルの雰囲気が伝われば幸いです。静かでのんびりリラックスするにはとってもおすすめなので、みなさんもぜひ泊まってみてください。

以上、ベネッセハウス オーバル宿泊についてでした。