ドイツ生活 徒然記

ドイツでの生活も6年目がスタート。日々体験したことや感じたことを書いていきます。

ベネッセハウス オーバル 一時帰国で直島へ行ってきました

みなさんこんにちは!涼しくなってきたドレスデン、フェーダーヴァイザーがスーパーで陳列されているのを見ると、夏の終りだなぁと感じます。

フェーダーヴァイザーについてはこちらを参照ください↓

 

www.et-chandon.com

みなさんはどのような夏を過ごされましたか。今日は7月に一時帰国で旅した直島でのホテルがとても素敵だったので、ここに書いておきたいと思います。

<目次>

直島とは

瀬戸内海に浮かぶ香川県の島、直島は直島諸島の中で一番大きな島で、14平方キロメートルの島面積に約3000人の島民が住んでいます。岡山県宇野港、もしくは香川県高松港からフェリーで島に行くことができます。

2010年から3年毎に開催されている瀬戸内国際芸術祭の会場として広く知られるようになり、草間彌生のかぼちゃのオブジェクトは芸術祭の象徴として露出を高め、今までにメディアや雑誌でも多く取り上げられています。

 

 

写真は2015年に訪れたときに撮影したもの。残念ながら、このかぼちゃは台風により海に落下し、2022年現在は修復中となっています。

 

ベネッセハウス

1995年にオープンしたオーバル

ベネッセハウスとは、ベネッセホールディングスが展開するベネッセアートサイト直島という現代美術のプロジェクトの中核を担う美術館兼ホテルです。1992年に開館し、その後1995年に宿泊施設を増築、その後も2000年代に入って客室が拡充され、レストラン棟も加わりました。広大な私有地を使って行われたプロジェクトは全て安藤忠雄氏の設計・監修。例えば私有地内の道路に建てられているコーナー設置ミラーのポールは安藤氏の意向によりグレーに塗られており、私有地外で見られる公道の黄色いポールのミラーに比べてその存在感を最小限に抑え、アートサイト内における世界観を崩さないよう配慮されています。

 

ベネッセハウス との出会い

私が初めて直島を訪れたのは学生時代でした。現代アート鑑賞が趣味の友人に誘われて一緒にベネッセハウスを訪れ、パークという客室に宿泊したのが最初です。レストランの食事の美味しさに感動し、自然と安藤建築とアートが融合した環境が気に入って、その後2度訪れました。そして、2022年夏、今回が4度目の直島旅行。運良く予てから憧れていたオーバルという客室に宿泊をすることができました。

 

ベネッセハウス 客室オーバル

モノレールでオーバル棟へ

今回宿泊したオーバルというお部屋はベネッセハウスミュージアムからモノレールで移動します。え?と思われるかもしれませんが、本当です。

 

モノレール乗り場

モノレールって非日常感があって大人でもわくわくしますよね!滞在中はもちろん乗り放題です♪無人運転でゆっくり動くので、ミュージアムからの所要時間は5分ほどかかります。高台にあるオーバル棟は全6室ですが、宿泊した日は満室ではなかったため、他の宿泊者と乗り合わせたのは1度だけでした。モノレールが乗り場にいない場合は壁に設置してある到着先のカメラをモニターで確認します。モノレールがモニターに映っているときはボタンを押して呼ぶことができます。映っていない場合は移動中なのでしばし待機です。

 

オーバル棟を離れるモノレール

モノレール乗り場へは行くにはオーバル棟の部屋の鍵が必要なので、宿泊者以外がこのモノレールを利用することは残念ながらできません。また、オーバル棟へはこのモノレールが唯一の移動手段となります。

オーバル棟へ泊まる前は、「いったいどこにモノレール乗り場が隠されているんだろう?」と不思議に思っていたのですが、ようやく念願かなって宿泊でき、「こんなところにあったんだ!」と感動しました。そして、レストランへ移動したり美術館へ出かけたりするたびに、毎回乗るのが楽しみでした。

モノレール乗り場は柵などがないので、はしゃぎまわる子どもたちにはやや危ない場所と思われますが、ベネッセハウスのコンセプトにより、ミュージアムオーバルは5歳以下の子どもは宿泊できません。ちなみに、静かな滞在を楽しんでもらうため、という理由で客室にテレビも置いてありません。

 

オーバル

オーバル

モノレールを降りて階段を上がるとこの踊り場に出ます。

 

オーバル棟のガラス張り廊下

こちらの水場に囲まれた廊下の先に客室が配置されています。

 

瀬戸内海の景色

右手を見ると瀬戸内海の景色が。高台に登ってきたことがわかります。

 

水の空間演出

左手には静かに水が流れる空間。

 

水を取り囲む客室

回廊の先にはさらさらと流れる水が。このオーバル型の水盆を囲むように6室の客室と小さなラウンジが配されています。水流によって生み出されるわずかな水面のゆらめきと、大きく開いた天井から入る光、そして水面に映る空の色が刻一刻と移り変わる時を伝え、この静謐な空間に神秘性を与えています。

 

さて、客室を見る前に屋上を探検です!

 

秘密基地のような雰囲気

屋上へと続く道はなんだか隠れ家のようなワクワク感。

 

屋上はもうすぐそこです

夜足元を照らすための照明が設置されていますね。それにしても、屋上って大抵は入るのが禁じられている場所なので、なんだか冒険心がくすぐられませんか。

 

屋上から見る瀬戸内海の景色

屋上に出ると360度ぐるりと瀬戸内海を見渡すパノラマが広がっています。オーバル棟の建物と周囲の環境とが融合していて非常に美しい光景でした。夜は廊下を照らす明かりが幻想的な雰囲気を作り出してまた違った趣があります。

今回は瀬戸内国際芸術祭の会期のちょうど合間に直島を訪れました。そのためか、ベネッセハウスのオーバル棟は空室があり、ゆっくりとほとんど貸し切り状態で滞在を楽しむことができました。

 

さぁ、次はいよいよお部屋に行ってみます。

 

オーバル棟の客室

ベネッセハウスのオーバル棟は部屋の間取りや展示されている作品がホームページで公開されており、好みの部屋を予約することができます。今回私はテラス付きの401号室を2泊予約しました。

 

オーバル棟401号室

 

 

まるで自然の中で過ごしている気分

大きなガラス窓に囲まれた部屋は自然を存分に感じることができます。もちろん、テラスからは先程屋上で見た瀬戸内海の景色が楽しめます。

 

ブルーのドアがアクセント

ソファもありました

落ち着いた色の調度品は年季を感じさせますが、清潔で静かな室内にとてもマッチしていました。ペットボトルのお水2本は2泊目も補充されます!

 

バスルーム

バスタブ

(シャワーが写っていませんが、ちゃんとあります!)

バスルームもお掃除が行き届いていてとっても気持ちの良い空間でした。日本のホテルは本当にきれいです。

 

クローゼット

クローゼットには貴重品を入れる金庫、くつべら、ブラシ、使い捨てスリッパが置いてありました。

 

食器類

グラスはここです

ティーカップ2セットと湯呑があるので、十分すぎる設備。

ただ、ドイツから持ってきたおみやげの瓶ビールを開けようとしてオープナーがなかったので、フロントに電話して届けてもらいました。モノレールに乗って届けてきてもらうのは気が引けましたが、ビールを飲むためにはいたしかたありません!

 

コーヒーマシンとチョコレート

私たちは部屋でコーヒーはいただきませんでしたが、コーヒーマシンとお湯を沸かすポットが備えてあります。お茶菓子に小さなチョコレートも。

 

コーヒー、紅茶、緑茶、スティックシュガーなど

冷蔵庫の中を写真に収めることを失念していましたが、値段表がありますので、有料のミニバーがあったと思います。

お酒を冷やすための氷を入れるポット(?)が置いてありますが、氷はオーバル棟にある洗濯室に製氷機があるのでそこから調達できます。

 

こちらが洗濯室の様子です。洗剤も置いてあるので持ってくる必要はありません。

 

自販機、洗濯機、乾燥機、製氷機
ノベルティとアメニティ

エコバッグとポストカードセット

テーブルの上にはノベルティの非売品エコバッグとポストカード、そして小さな手書きの一言メッセージが置かれていました。

 

エコバッグ

よく見ると絵柄に色が付いていません。ベネッセハウスのショップでは色付きのものが販売されているので、訪問する機会がありましたらぜひチェックしてみてください。

 

 

ベネッセハウスで見られる風景を切り取ったポストカード。この風景が施設のどこにあるのか探すのも楽しいですね。

 

つづいてはアメニティの紹介です。

 

  • 歯ブラシセット
  • 入浴剤
  • シャワーキャップ
  • カミソリ
  • ブラシ
  • 綿棒&コットン
  • ボディタオル

この他にもTanの石鹸があって、持ち帰れるように小さなジップ付きビニールも置いてありました。2年前にミュージアムに宿泊した際、スキンケアセットを忘れてしまったのでフロントでお願いしていただきました。当時は資生堂のセットだったと思いますが今は変わっているかもしれません。

 

ベネッセハウスのホテル宿泊特典とお値段

ベネッセハウスは、ビーチ、パーク、ミュージアム、そしてオーバルというお部屋のタイプがあり、人数やレジャーに合わせてお部屋を選ぶことができます。ミュージアムオーバルは5歳以下のお子さんが宿泊できないので、5歳以下を含むご家族での滞在はビーチ、パークを選ぶことになります。

今回のオーバルは平日の宿泊で1泊66、550円でした。6室しかないため、予約は通常困難を窮めるのですが、外国人観光客の入国が難しい時期だったことと、瀬戸内国際芸術祭の合間のタイミングだったことが重なり、運良く宿泊することができました。

宿泊者は直島の宮浦港からゲスト専用の送迎バスを利用でき、なおかつ島のスポットをめぐるベネッセハウスのバスも乗り降り自由です。さらに、ベネッセハウスミュージアムの夜のツアーに参加できたり、自分の好きな時間に作品を鑑賞することができます。

 

ベネッセハウスに宿泊してみて

友人に誘われて初めて泊まった部屋がパークでした。素敵な部屋と施設が気に入り、その後社会人になってからパークに2度目の宿泊をし、2年前には母を連れてベネッセハウスを再訪。そのときもオーバルに泊まりたいと思っていたのですが、予約が取れずミュージアムに滞在しました。ただ、母が足が悪いため、移動をあまりしなくてよいミュージアムでの宿泊(美術館の中に客室もレストランもある)は結果としてとても快適でした。

そして今回のオーバルはやはり一番の満足度でした。ミュージアムでのチェックイン、そしてモノレールの非日常から始まり、隠れ家のようなワクワク感、オーバル棟の美しい佇まいと静けさ、雄大な自然を思う存分眺められる客室は私の想像していた以上に心躍る体験をもたらしてくれました。オーバル棟にレストランがないのは少し残念ではありますが、部屋から移動する度に乗るモノレールでは、毎回小さな旅の気分を感じられました。

 

いかがだったでしょうか。ベネッセハウス オーバルの雰囲気が伝われば幸いです。静かでのんびりリラックスするにはとってもおすすめなので、みなさんもぜひ泊まってみてください。

以上、ベネッセハウス オーバル宿泊についてでした。