ドイツ生活 徒然記

ドイツでの生活も6年目がスタート。日々体験したことや感じたことを書いていきます。

ドイツのコロナ禍に出勤する労働者に対する会社の対応

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EisQueenのシュトレン&レープクーヘンアイス

昨日久しぶりにメトロ(スーパー)に行ったのですが、普段買わない高い(1つ3ユーロくらい)アイスを奮発して購入。入っている缶がおしゃれで、お味もお店で作っているアイスのような脂肪分たっぷりの贅沢な味でした!

 

…どうして財布の紐が緩まったのかと言うと、実はほんっっの少し臨時収入があったからなんです。

 

上司からの一通のメール

先日、ドレスデンオフィスのボスから直々に一人ずつ「補償」についてお話があるというメールが上司から届きました。みんな何の話かさっぱりわからず、ただ、一人ずつ呼ばれることに不安を覚えるばかり。帰り道、トラムの中でも同僚と「補償っていうからにはお金がもらえるんじゃないの?」という話でもちきりでした。

 

1人ずつの面談

メールのあった翌日、午後少し遅くなってから面談が始まり、上司の部屋から漏れ聞こえる声からは笑い声や和やかな雰囲気が伝わってきます。とはいえ、私は個人的にはドレスデンオフィスのボス(ドイツ人)&上司(アメリカ人)との英語面談に緊張を覚えるのみ。上司はアメリカ出身ですが、現在はドイツ国籍を取得しており、ドイツ語もペラペラ。ということで、ドイツ人もしくはドイツ語ペラペラな同僚たちはコミュニケーションについて問題がないので、この緊張感はおそらく誰にもわかってもらえないかと。。。

 

補償とボーナス

呼ばれて部屋に入ると、二人共クリップボードにメモを膝に載せてお互い距離をとった場所に座っていました。ドレスデンのボス(私は勝手に”ドレスデンの母”と呼んでいる)は険しい顔に見えましたが、ドイツ人は普段からあまりにこにこしているわけではないので、多分怒っているわけではないでしょう。アメリカ人の上司が話しはじめ、このコロナの時期に休まずに出勤してくれて本当にありがとう、という感謝の意を受けました。そして、その感謝の印としてボーナスを支給したいと思う、と言って、”ドレスデンの母”から金額と趣旨が書かれた文書を渡されました。なにかあなたの方から話したいことはありますか、と上司から聞かれましたが、とりあえず、ボーナスに対するお礼とこれからも健康を維持して、集中して働きたいと思うと伝え、面談は終了。

 

ドイツのコロナ補償について

面談の前にはコロナ補償について特に話題が挙がっていなかったため、個人的にはいきなり降って湧いた話に思えました。そして、正直に言うとボーナスがもらえると思っていなかったので驚きました。金額はともあれ、病欠もせずに毎日粛々と自分の仕事をこなしていたことを認めてもらった気がしてそのときは嬉しく感じましたが、後で非課税で雇用主が雇用者に支給できる最大額が1500ユーロだと知り、その最大額と支給された額の差が大きくて若干ショックでした。。。

下記記事はコロナ禍における補償金について、支給できる期間が延長されたというものです(ドイツ語)。気になる方はぜひ読んでみてください。

Corona: Sonderzahlungen bis 1.500 Euro steuerfrei | Personal | Haufe

 

面談結果は同僚とシェアできない!?

ドイツではお給料に関する話(額など)を同僚同士でしてはいけないという決まりがあって、面談後は皆口を閉ざしています。というのも、日本と違って、ドイツでは雇用契約を雇用主と雇用者がそれぞれ結んでおり、基本給や待遇が一人ひとり違うからなんです。面談のときにドレスデンの母と私の上司がそれぞれメモを持っていたのは、おそらく、私たちに支給するボーナスや対応に個人差があり、間違えないようにするためなんでしょう。日本の場合は労働者に対して平等に対応することが求められると思いますが、ドイツはそれぞれ異なる契約を結んでいるので、労働者一人ひとりに違う対応をしてもいいわけです。というわけで、いくらボーナスをもらったのかは残念ながらここで公開することはできないのですが、同時に他の人がどのような待遇を受けたのかを知る由もないため、今回の待遇については主観でしか判断できません。

 

コロナ補償について感じること

コロナウイルスが流行りだしたのとほぼ時を同じくして就職した私はようやく1年勤めたことになるのですが、働いてみて一番日本と違うと感じたことは、同僚たちの病欠の多さ。一回休むとお医者さんに書類を書いてもらって、大体皆2、3日は欠勤します。年末の忙しい時期は風邪の流行る時期でもありますし、コロナウイルスの影響で学校や幼稚園が休みになり、子どもの面倒を見るために休む同僚ももちろんいます。さらに年末が近づくにつれて、みなが有給休暇を調整し始めるため、昨年末は本当に人手不足で大変でした(げっそり)。同僚の1人が、人手不足を直接上司に訴えたのですが、少なくともここ数ヶ月は忙しくない時期なので、新しい人を投入する気はない、とはっきり言われてしまった模様。ホームオフィスが提供されない私の会社において、コロナ禍に通勤するリスク及び、一切病欠をせずに出勤していた私の勤務態度を考慮すると、今回支給されたボーナスの額は果たして妥当だったのか、と若干疑問に思います。また、私が入社してから会社を辞めていった同じ部署で働いていた6人に対して、産休明けの1人が戻ってきたのみで補填がなかったことを考えると、さらに疑問が湧いてきてしまいます。

 

ホームオフィスについて

私の周りでは、子どもの有無でホームオフィスに対する考え方が顕著に異なっていて、シングルの同僚はずっと家で一人で仕事をするのは抵抗があるようです。逆に、子持ちだと、学校が閉鎖されている今、勉強を親が教えなければならないので、ホームオフィスで働きながら(収入を維持しながら)子供の面倒を見たいと考えるようです。個人的にはコロナウイルスに感染するリスクを取るよりも、家で籠もっていたいのが本音ですが、シングルの若い人は体力にも自信があるからか、出勤できる(社会的な交流ができる)ことを喜んでいるような印象を受けました。

 

今回コロナ補償のことを初めて知りましたが、ホームオフィスができないということは改めて罹患するリスクが高いということを認識させられたできごとでもありました。一日も早く通常の生活に戻るために、一人ひとりができることを徹底し、協力することが必要だと強く思います。みなさんもどうぞお大事にしてください。