ドイツ生活 徒然記

ドイツでの生活も6年目がスタート。日々体験したことや感じたことを書いていきます。

ドイツで働く コロナ禍のウアラオプ(長期休暇)で感じたこと

コロナ禍でいろいろと思うようにならない毎日だと思いますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。わたしは10月26日から3週間の休暇を過ごしていたのですが、必需品の買い物以外はずっと家におりました。今週からはまた頑張って働きます。ということで、今日は休暇を通して感じたことを記録しておこうと思います。

<目次>

ドイツの有給休暇と日本の有給休暇

日本で営業として働いていたときは、有給休暇は「消化する」ものだった気がします。有給休暇を取得している日なのに、得意先での打ち合わせに出ている同僚や上司はざらにいましたし、そもそも仕事のことを一切考えずに休暇を過ごすことをみんな諦めていたような。。。有給休暇の日数は以前の職場での記憶がなく、比較ができませんが、現在働いている職場では、入社する際の労働契約で初年度26日の有給休暇がもらえました(その日数は入社した月によって変わってきます。)。試用期間の6ヶ月間は様子見で利用しなかったものの、2020年中にほぼ全ての有給休暇を使い切らねばならず、周りの休暇との兼ね合いを考えてひとまず10月は3週間取ることに。一方、日本で勤務していたときは残った有給休暇を翌年に繰越することが可能でした。ドイツも日本も同じなのは、休暇の予定を催促されること。私の現在の職場ではドレスデンオフィスのトップから、全体メールで9月末には年内の休暇予定を連絡するようにとお達しがあり、急いで同僚と日程を相談しました。

 

しかし、年内に有給休暇を使い切らなければならないというのがなかなか悩ましい場合があります。2年前に育児休暇に入り、先月10月に職場復帰した同僚がいるのですが、復帰日に出勤、翌日から子どもの体調不良でその週はお休み。翌週は自らの体調不良で1週間お休み。(再び顔を合わせる前に私は自分の休暇に入ったのですが、)その後体調が回復して出勤したものの、再度子どもの体調不良、自身の体調不良で2週間ほどお休み。今日は復活して戻ってきていましたが、彼女も有給休暇をとらないといけないということで来月2週間の休暇を申請するということでした。実質働き始めてまだ3日しか来ていないらしいのですが、それだけ有給休暇をもらえるというわけなんですね。日本では試用期間終了前に2週間の有給休暇が付与されるということは産休を除いてほぼ無いかと思います。なお、有給休暇は前もって承認してもらわなければならないため、病欠に利用している人は私の職場では見たことがありません。それが日本と違ってちょっと不便に感じるところです。ちなみに、念の為付け加えておきますが、上記の同僚の勤務状況に関してはドイツ人もあまりいい印象を持っていないようなので、できれば同じような状況にならないようにすることをおすすめします。。。

ドイツ人の有給休暇に対する考え方

ドイツ人にとって長期休暇は非常に重要です。彼らは仕事で良いパフォーマンスを上げ、またモチベーションを保つためにも「長期の」休暇が絶対に必要だと考えています。8月、日本のクライアントが動かないお盆に私もお休みを1週間取ったのですが、そのときも「もっと休みが必要でしょう?いつ(長期)休暇を取るの?」と同僚に心配されました。1週間ではウアラオプとしてカウントされないのでしょうか。そして、休みに入る前には「私達のことを一切考えずに休みを満喫してね」と念を押されました。個人的には休み中にわからないことができたら連絡してもらってもよいのに、と思っていたのですが、問題外のようです。もちろん、上の立場に立つ人たちは話は別で、彼らは休み中でもメールを確認しますし、緊急の場合に電話も通じるようにしています。そのような人たちを除くと、休みの人の仕事を埋めることは周りの人の仕事である、という意識が非常に強いです。

 

実際コロナ禍のドイツに居て何をして過ごしたか

せっかく3週間休みを取ったはいいものの、コロナウイルスの影響でドレスデンからは出られません。気分転換にと予約したドレスデン内のホテルも、結局ビジネス利用者以外は泊まることは叶わず。11月2日からはカフェ・レストランはテイクアウト営業のみとなり、外食も不可。その制限が発布される前まではドレスデンのカフェを開拓したり、美術館に行ったり、まだ行ったことのなかった博物館に行ったりしようとあれこれ思いを巡らせていましたが、あえなく断念。。。飲食店以外の店舗は感染対策を行った上で営業が許可されていたので、唯一できることといえば(ウィンドウ)ショッピングくらい。そして、規制が始まる前に予定していたささやかなホームパーティーを終えると、やることがなくなってしまいました。結局私は専業主婦の生活を3週間したのですが、夫が語学学校へ行っている午前中はひたすら寝るかYoutubeを観て過ごすかのぐうたらを極めた休暇となりました。ただ、だらだら過ごしつつも、全くしていなかった筋トレを少し始めたり、怠っていたドイツ語の勉強をしたり、自分でヘアカットに挑戦したりするなど、微々たることではありますが、個人的には外に出られない長期休暇をなんとか満喫できたかなと思っています。

ドイツで3週間休みを取って気がついたこと

最初聞いたときは、3週間も休めるなんて!と正直思いました。でも、それくらいないと日本に一時帰国できないなと気が付いたんです。つまり、ドイツ人にとっては、海外に行ってゆっくり過ごせるくらいの時間ということ。周りが許せば1ヶ月まるまるお休みを取ることも可能です。今回休暇を取るに当たり、語学学校に通うことも一瞬考えましたが、コロナウイルスのこともあったのでそれはやめました。しかし、そうでなければ転職活動や自己投資の時間として十分な時間が取れることは間違いありません。ウアラオプでは仕事から離れ、太陽の下で何もせずにリラックスするというイメージがありますが、この時間を利用してスキルアップする人も少なからずいるんじゃないでしょうか。

 

長々と書いてしまいましたが、ドイツの働き方とウアラオプがどのような感じか少しでも伝われば幸いです。コロナウイルスの影響で今年は旅行も思うようにできませんでしたが、来年休暇を取るときは日本に一時帰国したいなぁ。今年の冬は日本にいる家族に送ってもらった鍋セット(マロニーちゃん、スライス餅、ラーメン鍋、もみじおろしなどの感涙セレクト)を食べて日本に思いを馳せようと思います。みなさん、お会いできるときまでお元気で!