ドイツ生活 徒然記

ドイツでの生活も6年目がスタート。日々体験したことや感じたことを書いていきます。

語学学校を終えて

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先週の金曜日に語学学校を修了しました。A1-1から始まって、大学準備の手前C1-2まで約10ヶ月。授業時間にして1000時間でした。もともとは日本で独学で基礎をやり(独語検定4級レベル)、渡独前に2週間毎日2時間個人レッスンを受けるという、突貫工事でハリボテを建てたような状態でした。そんな薄い基礎しかなかったので、B1-1から授業について行くのが必死、C1にいたってはテキストの中にわかる語彙の方が少なく、問題文を読むのも人よりワンテンポ遅れているというような落ちこぼれでした。毎日かなりドイツ語にやられていて、たまに午前中休んだりして自分で調節するようにしていました。

ここからは項目ごとに自分の覚えとして所感をまとめてみたいと思います。

 

  • 一番大変だったこと

授業の最後の方は大学入学に必要なTestDAFという試験の対策に集中するのですが、特に私は論述に苦労しました。語彙もさることながら、表現の仕方、文の繋ぎ方がドイツ語では重要視されます。日本語の感覚だと、論述はわかりやすく常態で簡潔に述べることが求められる認識でしたが、ドイツ語では様々な接続詞を駆使して自分がハイレベルな表現ができることを読者に見せつける必要があります。一方で、同じ言い回しを避け、同じ意味で違う単語を使う点は日本語と同じです。

  • 10ヶ月で得たドイツ語力

買い物の際の会話には困らなくなりましたが、まだまだ語彙力が足らないため読み書きに不便を感じます。また、話そうとすると文を作るのに時間がかかり、スムーズな会話をすることができません。なお、口語の文章は論述に比べて文構造がわかりやすいため、ヒアリングの方が文章読解よりも理解できると感じています。授業においては、主観ですがA1で会話重視、B1で読み重視、そしてC1で筆記重視というイメージで進んで行きました。そのため、個人的には会話がスムーズにいかないまま、授業内容が高度かつ専門的になっていくのでついていくことに必死でした。今後はタンデムパートナーを探して会話をしながらドイツ語で考えられるようになることが目標です。

  • 英語とドイツ語の関係

A1-1では全くコミュニケーションが取れなかったため、先生が2週間だけ英語で授業を行ってくれました。それはそれで大変ではありましたが、中学・高校・大学と9年学んだ英語は非常に役に立ちました。また、単語も似ているものが多くあるので、ドイツ語を理解する助けになりました。最近は逆に英語の単語が出てこなくなってしまい、英語もドイツ語も中途半端な状態であることが悩みです。しかもドイツ語と英語が混ざりに混ざって口から出てきます。。そして、ドレスデンではザクセシュが話されているので標準語のホッホドイチュが理解できてもザクセシュがわからないと会話ができないという悲しい現実があります。また、英語話者が想像していたより格段に少ないので、英語を使う機会がほぼなく、どんどん英語を忘れていきます。

  • 今後の進路について

直近の目標は、来月にゲーテインスティトュートが主催する英語でいうTOEICのような全世界共通基準のドイツ語試験でB1に合格することです。その後は大学進学(C1が必要)に向けて準備したいと思っています。授業では様々なテーマを通してドイツ語を学んだのですが、その中で社会と人とのつながりを手助けするソーシャルワーカーのような仕事に興味を持ちました。ドレスデンにはTU(Technische Universität )に「Institut für Sozialpädagogik, Sozialarbeit und Wohlfahrtswissenschaften」という学部があり、そこで学ぶことを考えています。ただ、仕事をするチャンスも同時に探していく予定です。

 

語学学校で集中してドイツ語を学んだことは得がたい経験でした。先生やクラスメイトにも恵まれ、ドイツ語の難しさを共有しながら一緒に勉強できたことが力になりました。また、様々なルーツを持つ多様な年代のクラスメイトからは彼らの文化を学ぶことができ、なんだか得した気分でした。

10ヶ月の間、間を置かず走り抜けられたのは先生とクラスメイト、そして快く通わせてくれた夫のおかげです。まだまだC1レベルには程遠いですが、引き続きドイツ語と向き合って行きたいと思います。