ドイツ生活 徒然記

ドイツでの生活も6年目がスタート。日々体験したことや感じたことを書いていきます。

ベルリン 絵画館を訪れて

先週末にベルリンへ行った際、久しぶりに美術館に行きたいと思い、絵画館へ行ってきました。とっても見応えがあって、おすすめです!ただ、ウェブサイトを見てもチケットについてよくわからなかったので、私が知りたかったことなど交えて書いておこうと思います。ちょっと長くなりますので、目次で見たいところを抜粋して見てみてください。

<目次>

ベルリン Gemäldegalerie(絵画館)

f:id:minamoe0529:20200814204719j:plain

 

世界でも重要なヨーロッパ絵画を収蔵するベルリンの絵画館。この美術館が誇るのは13世紀から18世紀ドイツ・イタリア絵画コレクションです。総数1000点にも及ぶ収蔵作品は見て回るのに最低1時間はかかると係員の方に言われましたが、私たちは2時間かかりました。

 

ベルリンGemäldegalerie(絵画館)のロケーション 

 

f:id:minamoe0529:20200814204840j:plain

 

絵画館にグーグルマップを合わせると、裏側に連れて行かれてしまい、確認のためぐるっと一周歩く羽目になってしまいました。絵画館の入り口はここで合っているのですが、現在は利用できず、写真の地図の真ん中の建物、Kulturforumから入らねばならないとのこと。私と同じようにスマホを手にしながら同じ道を暑い中歩いている人たちを見かけたので、おそらくその人達もマップの目的地をGemäldegalerieに設定してしまったのだと思います。

 

f:id:minamoe0529:20200814220318j:plain

Kulturforum

Kulturforumはベルリン・フィルハーモニーの拠点の向かい側に立っており、そこでGemäldegalerie(絵画館)のチケットを購入できます。駐車場にたどり着くまでにかなりの時間を要してしまったので、車で行く場合はKulturforumもしくはベルリン・フィルハーモニーを目的地に設定することをおすすめします。公共交通機関の場合は下記が最寄りです。

Uバーン: Potsdamer Platz
Sバーン: Potsdamer Platz
バス: Potsdamer Brücke, Potsdamer Platz Bhf / Voßstraße, Kulturforum, Philharmonie

 

 

ちなみにベルリン・フィルハーモニーは写真右手の黄色い建物です↓

 

f:id:minamoe0529:20200814220637j:plain

 

Kulturforumとは

第二次世界大戦後の1950年代後半、西ベルリンに新しい文化の拠点として建設されました。Gemäldegalerie(絵画館)以外に、Kunstbibliothek(芸術図書館)、Kunstgewerbemuseum(工芸美術館)、Kupferstichkabinett(銅版画収蔵室)、Neue Nationalgalerie(新ナショナルギャラリー)で構成され、新ナショナルギャラリー以外は文化フォーラムの建物につながっています。ちなみに新ナショナルギャラリーは2015年よりリノベーションのため閉館中で、2020年の終わり頃にリニューアルオープンする予定(明確な日にちはウェブサイトには掲載されず)とのこと。

Gemäldegalerieのチケットについて

f:id:minamoe0529:20200814234009j:plain

Gemäldegalerie 館内案内図

ばっちりマスクをキメてエントランスに入ると年配のスタッフの方が英語で声を掛けてくれて、チケットを買いたいと伝えるとすぐ後ろにあるカウンターを教えてくれました。ホームページを見ると、コロナウイルス感染拡大予防のため、列を作らせないようにと事前予約がおすすめされていました。ただ、この日は非常に暑かったこともあり、館内は閑散としていて通常は時間ごとに入場券を買うのですが、入場制限なしで入れるとそのスタッフの方が教えてくれました。

 

f:id:minamoe0529:20200815000658j:plain

オーディオ貸し出しとチケットカウンター

問題のチケットですが、Kulturforumについて全く予備知識がなかったのでホームページを見てもどれを買ったらよいか検討がつかず。チケットカウンターのスタッフの方に確認してみることに。

 

f:id:minamoe0529:20200814234853j:plain

絵画館の企画展示

その人の説明によると、絵画館のみの場合は10€(約1200円)、その日に展示されていた企画展、(写真右から)ラファエロの素描、ウォーホルのPOP ON PAPER、コンテンポラリーアートの全て&絵画館を鑑賞する場合は16€(約1920円)(ウェブでは"Kulturforum"と書かれているチケットのこと)とのこと。企画展単体だとそれぞれ、6€、8€、6€が個別にかかるそう。絵画館目当てで来た私たちは今回企画展抜きの10€のチケットを選択しましたが、時間があって一日中Kulturforumに滞在できたなら、ぜひともオールインの16€のチケットを買いたかったです。

 

f:id:minamoe0529:20200815000559j:plain

Gemäldegalerieのチケット

ちなみにオーディオガイドは料金内に含まれています(英語orドイツ語)が、自分たちのペースでまわりたかったので今回は借りていません。

Kulturforumのコインロッカー

f:id:minamoe0529:20200815002717j:plain

地下階にあるクローク&コインロッカー

チケットカウンターでペットボトル(液体)は持ち込みできないからロッカーに預けるようにと言われ、さっそくやってまいりました。

f:id:minamoe0529:20200815002951j:plain

 

ロッカーの数はかなりたくさんあります。

 

f:id:minamoe0529:20200815003202j:plain

コインロッカー

リターン式で、1€もしくは2€のコインが必要です。最下段のロッカーはこの写真のものより少し大きいので、小さなスーツケースだったら入りそうです。

 

いよいよGemäldegalerie(絵画館)見学!

f:id:minamoe0529:20200815011517j:plain

Gemäldegalerie(絵画館)の入り口

チケットのバーコードを係員の方がスキャンして読み取ってくれます。コロナウイルス感染拡大予防でスタッフはみなマスクを着用していました。小さなアクリル板も立っていますね。

 

f:id:minamoe0529:20200815011933j:plain

 

扉を開けて中に入ると小さなホールのような空間になっていました。天井を見上げるとご覧の通り、六角形にデザインされた設計になっています。これから始まる長い回廊を前に、心を落ち着けるために配置されているかのようでした。

 

f:id:minamoe0529:20200815013100j:plain

特別展示

ちなみに正面はこんな感じになっていて、右手から順路に沿ってまわっていきます。正面の展示は現代アートのようでしたが、おそらくいつもの展示とは異なるものだと思います。違っているかもしれませんが、ここにウォルターデルマリアの作品があったはず?

 

f:id:minamoe0529:20200815014757j:plain

会場案内図

 

もらった案内を確認すると、special exhibitionsとあるのでどうやら展示替えが行われているようです。

 

f:id:minamoe0529:20200815014233j:plain


展示の始まりはドイツの宗教画がメイン。オーディオガイドを利用しなかったので、内容を詳細に勉強することはできませんでしたが、ただ鑑賞するだけでも価値があります。写真の絵では天使たちが飛んでいるというよりは浮遊しているように見えて思わず撮影。

 

f:id:minamoe0529:20200815015053j:plain


宗教画のほか、風景画も美しいものがたくさん。

 

f:id:minamoe0529:20200815015158j:plain


ベニスは昔から美しいところだったんだなぁ。

 

半分ほど見て既に足が疲れてきてしまったので、係員さんにフェルメールの作品がどの部屋にあるか聞くことに。英語で、すみません、と声を掛けたのですが、その係員さんは無反応。そのまま尋ねると案内図を見ながら8−19にある、と案内図を見れば誰でもわかる返答。食い下がって、どの部屋ですか?と尋ねると、確か18だったと思う、とのこと。感じのよくない人だなぁと思いましたが、18の部屋に到着すると、ちゃんと配架されていました。

 

f:id:minamoe0529:20200815015737j:plain

 

フェルメール真珠の首飾りの少女」です。

 

f:id:minamoe0529:20200815020400j:plain

 

少し地味な印象も受けますが、地味好きの私にはひきつけられるものがあります。昔からなぜだかフェルメールの絵が好きで、いつか真珠の耳飾りの少女の原画が見たいと夢見ています。


 

f:id:minamoe0529:20200815020633j:plain

 

こちらもフェルメールの作品です。先程の絵に比べてだいぶ色が増えて華やかな印象を受けます。女の人の顔が小さいのかグラスが大きいのか気になるところです。

 

f:id:minamoe0529:20200815020847j:plain

 

絵画館にはレンブラントの作品がたくさんあります。

 

f:id:minamoe0529:20200815020955j:plain

レンブラント自画像

黒の使い方がとても巧みな印象がありますが、この自画像はなんだか柔らかい雰囲気でした。

 

f:id:minamoe0529:20200815021631j:plain

 

これは構図が珍しくて写真を撮りました。レンブラントの描いたものの中では結構人物の表情もはっきりしているんではないでしょうか。

 

f:id:minamoe0529:20200815022108j:plain

 

ラファエロ聖母マリアとイエス。私はこの額縁がとても気に入りました!

 

f:id:minamoe0529:20200815022500j:plain

すごくきれいな人!と思って近寄ったら手に生首!サロメかな?と思ったけど、違いますね。(誰…?)

 

f:id:minamoe0529:20200815022801j:plain

 

カラヴァッジョは怖い絵を描く人だと思っていたので、こんな可愛らしい表情を描かれてもなんだか身構えてしまいます。

 

f:id:minamoe0529:20200815023023j:plain

 

有名でもそうでなくても美しいものにははっとさせられます。改めて、美術館ていいなぁとしみじみ。

 

f:id:minamoe0529:20200815023206j:plain

 

 

f:id:minamoe0529:20200815023409j:plain

 

最後は圧巻のボッティチェリ。彼は15世紀の画家なんですよね。でも500年以上前に描かれたなんて信じられません。この聖母子の絵では描かれている人物みな端正な顔立ちでほんとうにきれいでした。

 

案内図を見てすぐに「これは結構時間かかるな」と思いましたが、見応えのある絵が盛りだくさんでとても充実したコレクションでした。なんでもっと早く来なかったんだろう。。。チケットカウンターのスタッフの方はマスクこそずり下げて着けていたものの、親切に英語でいろいろと教えてくれて、最適なチケットを買うことができました。

ベルリンはたくさん美術館があるので、これからもっと見に行こうと思います。それからベルリン・フィルもいつか聴きに行きたい!

おまけ:ミュージアムショップ

f:id:minamoe0529:20200815051730j:plain

ミュージアムショップ

エントランスを入ってすぐ右手にこのミュージアムショップがあります。私たちは1000枚もの絵画たちを見て回るのにすっかり足がやられてしまい、ちらっと見ただけなのですが、少し写真を載せて置きたいと思います。

 

f:id:minamoe0529:20200815051953j:plain

 

真珠の首飾りの少女のグッズです。ウェブショップでも見ることができるので、値段などはウェブサイトから見てみてください。

Museen & Sammlungen | SMB Shop

 

f:id:minamoe0529:20200815052541j:plain

 

ちりめんなどを使った雑貨もありました。

 

f:id:minamoe0529:20200815052652j:plain

図録類

Gemaldegalerieの図録は3種類あって、手前のフェルメール作品が表紙のものが45€(約5400円)、真ん中の女性の肖像が表紙の中くらいのサイズが19.8€(約2380円)、長細い小さめのものが9.95€(約1200円)でした。(こちらもウェブショップで購入が可能です。)

 

ベルリン Gemäldegalerie(絵画館) の情報

開館時間

休館日:月曜日

火〜金:10時〜18時

土・日:11時〜18時

祝日についてはこちらを見てみてください↓

Sonderöffnungszeiten der Staatlichen Museen zu Berlin - Staatliche Museen zu Berlin

なお、18歳までは入場無料です。学生は学生証提示で半額料金となります。

ウェブサイト

Gemäldegalerie: Home

収蔵作品のハイライトなども見ることができます。