ドレスデンで美味しい日本食料理屋さんはYukitoだと噂を聞いているのですが、なかなかタイミングが合わずまだ一度も食べに行けていません。ベルリンに行くときは必ず一心でお寿司をいただくのですが、先週末にベルリンを訪れた際は一心に加えてichiという日本人夫婦が営む日本料理屋さんを訪れました。
<目次>
残念ポイント!ichiにメールフォームで予約してみたら
8月上旬お店がお休みだったのでメールで9日の夜の予約をすることに。5日までお休みという掲示がホームページに載っていたのですが、4日にウェブサイトのフォームから予約をしたところ、5日にお返事をもらいました。個室が既に埋まっているが大部屋でよいかどうかという確認だったので、その日に返信をし、時間の確認待ちだったのですが、その後お返事がなく。。前日の夜になってメールが来たと思ったらなんと返信の催促でした!電話をもらえたらすぐに解決したと思うのですが…。送信済のメールを転送する形で、返信しておりましたが届いていなかったみたいですね、と返し、誤解は解けました。こういうトラブルがあると、行く前からちょっとマイナスイメージがついてしまいますよね。
ベルリン ichi お店の作り込みがすごい
ベルリンの街にはためく白いのれん。ここが入り口です。
数段階段を降りると玉砂利がしいてある玄関に到着です。ここで靴を脱いであがります。
和風な空間に思わずここがドイツだということを忘れてしまいます。
靴は脱いだら下駄箱に。
下駄箱に靴を置いたら席の方へ。右に進むと右手に個室があり、最大6人くらいが過ごせるような空間になっていました。
こちらの部屋はこの長テーブル(掘りごたつ)とカウンター(掘りごたつ)席で最大16名〜18名くらいでしょうか。間接照明が柔らかい光を醸し出し、日本のお店のような雰囲気です。
カウンター席はこんな感じ。日本のお酒が飾られています。
私たちはカウンター席に通されました。他にお客さんはドイツ人男性が1人と二歳のお子さん連れの日本人のご夫婦が1組、そして個室のお客さんのみでした。
ichiのメニュー
夜に行ったのですが、夜のメニューはこのコースのみで、オプションで牛タン串を追加できる、といった感じでした。月替りのコースです。お店の主人は宮崎出身だということで、チキン南蛮と冷や汁がラインナップされています。お子さん連れのご夫婦は子供用のメニューを注文していたのでメニューには載っていませんが、対応してくれるようでした。
夫は運転があったので、ポットのお茶を注文。私はそんなにお酒が強くないのでビールを頼みました。冬に熱燗とか飲んだらしみじみしそう〜。
ワインもあるみたいです。ドイツのリースリングが多いですね。
実食!ichiのコース(August)
ポットのお茶を夫が頼んだら女将さんが私の分までお茶をついでくれました。
ピントが合っていなくてすみません。。上から時計周りにズッキーニの香味ソース、いかのさつま揚げ(だったかな?)、さといもの唐揚げ、コールラビと人参、高菜のきんぴら。どれもおいしくてこのおばんざいだけで既におかわりしたくなりました。コールラビは今まで料理に使ったことがなかったのですが、これを機に取り入れてみようかなと。
炙りまぐろのサラダ仕立てです。ジュレソースが甘めで刻みわさびがよく効いて美味しかったです。私の好きなオクラが使われていて個人的に嬉しかった。
茄子と豆腐、帆立の味噌田楽です。上にはお麩が載っています。お味噌は甘めで、ホクホクの茄子と豆腐によく合います。残念なことに帆立の味が味噌の味でわからなくなってしまったので、帆立は先の炙りまぐろと一緒のほうが良さが引き出せそうかなぁと思いました。ちなみに長テーブルのご夫婦のお子さんは帆立を初めて食べたようで、ご夫婦が、贅沢だねぇとお子さんに帆立が高いものだと教えていて微笑ましかったです。
夫が注文したチキン南蛮です。本来のチキン南蛮はタレに浸して作りますが、ドイツ人の好みを考慮して、揚げたクリスピー感を残すために上からタレをかける方法をとっているのだとか。私はあまりチキン南蛮自体を食べたことがなかったので、これはこれで美味しいと思いましたが、夫は今ひとつだったようです。
鱈のみぞれあん(だったかな?)です。お野菜の甘さとあんのしずかな塩気と白身魚の淡白さが合わさってとてもバランスのとれた美味しさでした。お魚を食べる機会は少ないので、つい始めは鱈だけを口に運んでしまいましたが、それぞれが役割を持っているため、一緒に食べるのがよいことに気が付きました。
冷や汁です。初めて食べましたが、鯵の脂が生姜が効いてさっぱりしたお汁によく合い、とっても美味しかったです。きゅうりもいい仕事してました!
デザートの抹茶クリームブリュレです。抹茶の味はそれほどしませんでしたが、チーズ風味のクリームブリュレで量も少なめでちょうどよく、ぺろっと食べてしまいました。食後には温かいお茶が提供され、文字通りほっと一息。日本茶の持つ癒やしの力を改めて感じました。
コースは大体2時間くらいをかけて提供されました。タイミングも女将さんが見計らってサーブしてくれたため、待つ時間が長すぎることはなく、私はちょうどよかったです。夫は背もたれがない掘りごたつによって結構体勢がしんどかったようなので、座椅子のようなものがあると助かったなぁと思いました。
ichiで食事をしてみて感じたこと
予約の段階で印象が悪かった今回、行く前に少し身構えてしまいましたが、結果とても良い時間を過ごすことができて満足です。女将さんがとても雰囲気が柔らかく、接客を1人で行っているにも関わらず、てきぱきと動いていて気持ちがよかったです。会計を済ませると、靴を出しておいてくれ、料理人のご主人とともに見送りをしてくれました。
店内の雰囲気作りはもちろん、一つ一つ丁寧な献立に日本らしさを感じることができ、行ってよかったなと思うお店でした。食事の量も、それぞれ多すぎず少なすぎず、しかしお腹いっぱいになる分量でした。日本に帰ることができないコロナ危機の今、ほっとしたひとときでした。