ドイツ生活も早3ヶ月。ドイツ語学校に通い始めて今週で7週間目。来週はA2-1に向けてのモジュールテストがあります。前置詞の嵐に襲われ格変化と闘う日々。そんな中、今日新しい単元に入りました。
登場人物が一貫されている教材で主人公とともにドイツでの日々を通して学んでいるのですが、今回の章では主人公が買ったばかりのカバンが初期不良により壊れてしまいます。それをお店に持っていったものの、ひどいサービスを受けるというもの。
クラスではドイツの店員の対応について親切かどうかについて話し合いました。ドイツ語で「親切」は「freundlich」と言い、反義語は「unfreundlich」です。
(ちなみに外来語由来の言葉は反義語にするとき「in」をよく頭に用い、ドイツ語独自のものは「un」を頭につけることが多いそう。)
クラスメイトのアメリカ人夫婦はあるお店でレジ先にある募金箱にお金を入れなかったところ強い口調で「Billig!」と二回罵られたそう。billigは「安い」とか「役に立たない」とかそういう意味があるので明らかに不親切な店員です。
韓国人男性はカフェで英語もドイツ語も話せず口ごもっていたら店員が苛立って指でレジ台を神経質に叩き始めたという経験を話してくれました。
私自身はキオスクのような小さな売店で接客の度毎回うざったそうにため息をつかれるという話をしました。(非常に不愉快ですが最近は面白がるようにしています笑)
シリア人男性は定期券を買おうとして質問をしたものの、詳しく説明されず単語1語で返され非常に不親切に感じたと話してくれました。
そんな風に各々がエピソードを話していたら、先生がドイツにはこんな言葉があるよ、と言ったのがこちら。
Der Kunde ist König.
正直耳を疑いました(笑)まだ3ヶ月しか暮らしてないけれど、そんな発想みじんも感じたことない。。「お客様は王様です」というのが訳ですが、日本でも「お客様は神様です」という言葉が使われたりしますよね。英語でも韓国語でも同様の言葉があるようです。
まずドイツ語の教材で店員が態度悪いというそのストーリーを作る時点でドイツ人もそう思っている節がありますが、ドイツの店員さんは大抵感じの悪い印象があります。もちろん笑顔で「よい週末を!」と言ってくれたり、私がドイツ語がわからないと見ると英語で説明してくれたりする親切な店員さんもいます。
少し話が飛びますが、昔東ドイツ時代は自由に国外へ行ったりできず、先生の叔父さんは自由を叫んで思想犯で投獄された経験があるそう。しかし、今ではすっかりナショナリズムの人となってしまったようです。そうすることで叔父さんとは分かり合えず疎遠になってしまったと先生は語っていました。叔父さんは外国人と接したことがないまま統一を迎えて、難民受け入れが進む今、異なる文化にアレルギー反応が起きてしまっているのかもしれないと思いました。
外国人局へ行ってもそうですが、外国人に対して「Willkommen!(ようこそ)」という雰囲気はあまり感じられません。もともとドイツ人は(電話&メールで)スモールトークを好まず要件を簡潔に済ませることを大事にします。それはフレンドリーではないことにはならないのですが、そういった気質というか傾向があることも事実だと思います。(ドイツ語を話せない自分にとっては楽ですが)
先生の話によると外国人に対してだけでなく現地民も不親切を感じることがあるよう。ドイツではあまり店員さんに期待をせず、簡潔に用事を済ますことをおすすめします。